・中米間には誤解と食い違いがあるが、理解がそれを大きく上回る
NYSEグループのトム・ファーリー社長:貴国が保有するホテルで本日、李総理から直々におもてなしを受けたことについて感謝する。李総理に質問できることを光栄に思う。米中は互いに必要な、力強い経済体だ。私は相互尊重という李総理の観点に賛成する。また我々は両国の不信任が存在する問題についても留意している。米国では人民元レート、知的財産権の保護に関する中国の負の報道を目にできる。中国でも米国に関する多くの負の報道を目にできる。この相互不信任の問題に対応し、米中の協力を強化するにはどうすればよいか。
李総理:中米間には確かに誤解と食い違いがあるが、全体的に見れば理解がそれを大きく上回る。具体的な食い違いは常に存在するが、これをいかにとらえ、処理するかが重要だ。例えばウォルドルフ・アストリア・ニューヨークは中国が保有しているとあったが、中国の民間企業が出資し、米国の経営者が長期的に経営を担当していると訂正しておきたい。(拍手)そのため私が今回宿泊しているのは、米国人が管理するホテルだ。(笑い声、拍手)
両国メディアの相手国の報道についても、全面的にとらえなければならない。例えば一部のメディアのサイトを開くとする。ここではメディアの宣伝を行いたくないのだが、その中には相手国に関するいくつかの記事があるだろう。そのほかにも多くの客観的かつ真実を反映した記事があっても、読者は往々にしてそれに注意せず、センセーショナルな記事に目を引かれる。当然ながらメディアが善意により批判的な報道を行うならば、相互間の取り組みの改善の一助になる。
先ほどあった人民元レートの問題についてだが、詳細に答えるには時間がかかる。一言でまとめるならば、人民元には持続的な元安の基礎がなく、中国も通貨安競争により輸出を刺激することは絶対にないと言える。これは中国経済のアップグレードにとって、メリットがないからだ。
いかに信頼を強め誤解をなくすかについては、交流促進になるだろう。昨年の訪米中国人客は260万人以上で、留学生数は60万人にのぼる。私が知る限り、多くの米国人はまだ中国を訪れていない。誤解をなくし相互信頼を強化するため、人と人の交流と率直な意思疎通を強化するよう提案する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月23日