「中国恐怖論」、オーストラリアで高まる 中国の「成長の痛み」の表れ

「中国恐怖論」、オーストラリアで高まる 中国の「成長の痛み」の表れ。

タグ: 恐怖論 オーストラリア

発信時間: 2016-10-27 09:15:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

オーストラリアの一部のメディアが最近、中国は恐るべき対象だとする論調を高めている。歴史・東中国海問題をめぐっての中日関係の緊張、「THAAD配備」をめぐっての中韓関係の困難、『環球時報』とシンガポール駐中大使との南中国海問題をめぐっての公開での論戦に続き、中国と周辺国家との間の新たな論争と目されている。「中国恐怖論」の逆流は、中国の急速な成長に伴う痛みの一つであり、これを解決するには、発展の加速によって問題を自然消滅させるしかない。

オーストラリアの一部のメディアがあおっている「中国恐怖論」は、オーストラリアの国営放送「オーストラリア放送協会」(ABC)が8月29日、貿易投資促進や防衛研究に従事する同国の機関「オーストラリア貿易投資促進庁(オーストレード)」が中国のハッカーの「攻撃」を受けているという根拠を欠いた非難を行ったのが発端となった。著名なビジネス雑誌『オーストラリアン・ファイナンシャル・レヴュー』がこれに続き、9月初めに連続11本にのぼる記事を発表し、「中国がオーストラリアの利益に『深刻な脅威』を与えている」とさまざまな角度から報道し、「中国恐怖論」を扇動した。このうちの1本は、米CIAと協力しているオーストラリアの諜報機関が、中国とかつてビジネス関係にあり「親中」の言論で知られるマルコム・ターンブル現首相を「信頼していない」とまで伝えている。

「中国恐怖論」をそのピークにまで押し上げたのは、『シドニー・モーニング・ヘラルド』紙だった。同紙の国際版編集部は、中国の「四害駆除」運動を紹介し、豪政府もこれにならって外国勢力が「オーストラリアの民主制を操作する」のを抑制すべきだと主張した。民族差別と政治的偏見に満ちたこの記事は、オーストラリア国内の中国にかかわる人びとを「ネズミ」(中国を支持する政治家)、「ハエ」(中国のために発言する要人や機構)、「蚊」(中国にへつらうよう豪政府に求める商人)、「スズメ」(在豪の華人団体や中国人学生組織など)に分け、これらの組織や個人の影響を取り除くよう政府に要求した。こうした過激な言論は、オーストラリア国内でも反対の声を呼んだ。ある学者は、こうした主張はファシスト政権の「政治的な迫害と静粛」に通じると指摘した。

オーストラリアの一部のメディアがあおる「中国恐怖論」は、中国の台頭を背景として、一部の周辺国家が戦略的な錯誤に陥っていることを示している。これは、米国が推進するアジア太平洋への「リバランス」戦略とも密接に関係している。第1期オバマ政権の対中政策が「裏表がなく原則に貫かれたものだった」と評価するなら、第2期オバマ政権のそれは「右に左に激しく揺れ、接触と抑制の間でためらい続けたものだった」と見ることができるだろう。結果として、アジア諸国はオバマ大統領の本心をはかりながら対中政策を制定していくこととなった。「あらゆる悪は思量することによって生まれる」「小人の心をもって君子の腹を探る」と言われるように、日本は、「リバランス」戦略を中国に対する「抑制」戦略と捉え、中国包囲のための「手先」を率先して務めた。

オーストラリアメディアで起こっている「中国恐怖論」の逆流はまた、中国との政治的・経済的関係がますます深まっていることに対する国内の保守派の不安を示している。また「民主大国」であるはずのオーストラリアが、政治制度のまったく異なる中国の発展を受け入れなければならないことに対し、最後の抵抗が試みられているとも言える。注意すべきなのは、こうした雑音は耳障りで不快かもしれないが、オーストラリアの主流の世論を代表しているものではないということだ。こうした雑音はいくら集中して起こったとしても、中国とオーストラリアとの全面的な戦略パートナーシップの前進を妨げることはできない。

「青山遮不住,畢竟東流去」(青山は遮りおおせず、ひっきょう東に流れゆく)というように、歴史の流れを変えることはできない。米国も最終的には中国の発展を押さえつけることができないのと同様、「中国恐怖論」の逆流もまた、発展の過程で中国が直面しなければならない無数の「成長の痛み」の一つにすぎない。中国がすべきなのは、しっかりと足を踏みしめ、「人類運命共同体」の発展と構築を加速し、中国の発展による利益を世界に共有させることである。「中国脅威論」はそうしてこそ自然に破綻し、中国の恐怖をあおる人びとも口を閉じることになるだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月27日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。