フィリピンのドゥテルテ大統領は国際航路の安全を守るため、マラッカ海峡とスールー海につながる公海を巡航するよう中国に要請した。
1日付フィリピン・スター紙によると、ドゥテルテ大統領は火曜日、フィリピン南部の海域を巡航し海賊を撲滅するため、中国政府に協力を要請したと表明した。
ドゥテルテ大統領は「スールー海とマラッカ海峡の海賊による拉致事件は、同海域の貿易業務の妨げになっている」と述べた。
一部の国際貨物船は海賊を避けるため、遠回りになり費用がかかろうとも、その他の航路を選択している。
ドゥテルテ大統領は「フィリピン自身の微力では、同問題(海賊)を解決できない。中国側がフィリピン南部の海域を巡航することを心から喜んでいる」と述べたが、中国が要請を受け入れたかについては明かさなかった。
ドゥテルテ大統領はさらに、海賊が横行するソマリア沖での護衛航行を、中国が支援していることを挙げた。
フィリピン・スターはアナリストの話として、「中国に支援を求めると同時に、ドゥテルテ大統領は将来的に、中国による海上シルクロードを『容認』する可能性がある。これにはマラッカ海峡を、海上シルクロードの一つの拠点とすることが含まれる」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月3日