ロイター通信は欧米の世論を驚かせる情報を発表した。ティラーソン米国務長官が今年4月のNATO外相会議を欠席し、同月ロシアを訪問するというのだ。報道によると、米国の当局者は月曜日、ティラーソン長官が米中首脳会談に同席するため、4月4-5日のNATO外相会議に欠席すると発表した。ティラーソン長官の就任後、NATO外相会議が開かれるのはこれが初となる。ティラーソン長官は12日にロシア訪問を予定している。米政府当局者2人によると、NATO外相会議に欠席しロシアを訪問することで、米国が大国関係を優先的に考慮し、米国の安全保障を必要としている小国をないがしろにしているという印象を与える可能性がある。
ワシントン・ポストはその後、米国務省の当局者の話として、ティラーソン長官が来月のNATO外相会議に欠席し、1週間後にロシアを訪問すると報じた。ティラーソン長官はまずイタリアのG7外相会合に出席し、それからモスクワに直行する。「ロシアが米大統領選に干渉」という批判を受け、ホワイトハウスはティラーソン長官をロシアに派遣することで、真っ向から対処しようとしているようだ。ティラーソン長官はエクソンモービルのCEOとして、ロシアと石油をめぐる交渉に乗り出し、プーチン大統領から「友好勲章」を授与されたことがある。
21日付独フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングは「ティラーソン長官がNATOを捨て、中ロを取った。ティラーソン長官の訪問計画により、米国の同盟国が不安に陥っている。米国の複数の元高官は、ティラーソン長官のこの措置は、ロシアに媚びを売るという印象を強めると懸念した」と伝えた。独ディー・ツァイトは「トランプ大統領はプーチン大統領を前向きに評価し、力強いリーダーだと述べた。トランプ大統領はNATOについて、時代遅れの組織だと発言した。専門家はティラーソン長官のロシア訪問は大きな間違いであり、米国と最も重要な同盟国との信頼を損ねる恐れがあると批判している」と報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月22日