北京市国家安全局は、同局が制定した「公民のスパイ行為手がかり通報の奨励方法」を4月10日に発表し、即日から実施した。市民に対し、スパイ行為を国家安全局へ通報を促すもので、最高50万元の奨励金が出る。
様々なルートで通報が可能
北京市のスパイ行為の手がかりの受付、審査、奨励などは、国家安全局が一括して担当する。
「奨励方法」では、市民がスパイ行為の手がかりを見つけたか、知った場合は、電話・手紙・直接出向くの3種類の通報のやり方があると明記している。
もしその手がかりが、北京市国家安全局に採用され、その証拠によって効果をもたらした場合は、3段階の奨励が通報者に与えられる。
そのうち、スパイ行為の制止やスパイ事件の解決に大きな作用を与え、突出した貢献をした場合は、10万~50万元の報奨金が与えられる。スパイ行為の制止やスパイ事件の解決に大きな作用を与えた場合は、5万~10万元の報奨金が与えられる。スパイ行為の制止やスパイ事件の解決にやや大きな作用を与えた場合は、1万~5万元の報奨金が与えられる。
市民が通報した手がかりが奨励基準に合致した際は、北京市国家安全局が電話や公布を通じて通報者に知らせ、報奨金を与える。通報者は、通知日から90日以内に受け取ることができる。
通報者の情報漏洩には罰則
スパイ行為を通報することで生じるリスクについて「奨励方法」は、スパイ行為の通報は市民または家族の安全が危険にさらされる恐れがあるため、国家安全組織に保護を求めることができると規定する。国家安全組織は法に基づき保護措置を行う。
ではどうやって通報者の情報漏洩を防ぐのか。「奨励方法」では、通報者の同意なしに、査証や宣伝、奨励などの業務で通報者の情報を漏洩してはならないと規定している。漏洩した場合は、担当者の責任が追及される。
また「奨励方法」では、通報の名目で故意に他人を陥れたり、虚偽の情報をねつ造したり伝播したり、故意に騒いだりする行為は、調査を経て法律責任に問うと規定している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月12日