外交部の華春瑩報道官は18日の定例記者会見で、「中国側は先ほど日本とニュージーランドが発表した共同声明の南中国海に関する内容に留意しており、この動きは時宜にかなわないと判断している」と表明した。
記者からは「報道によると、日本の安倍晋三首相と訪日したニュージーランドのイングリッシュ首相が共同声明を発表し、南中国海情勢に懸念を示し、かつ各国に挑発行為を避けるよう呼びかけた。中国側はこれについてどのように反応するか」という質問があった。華報道官は次のように述べた。
周知の通り、中国などの南中国海沿岸国の共同の努力により、南中国海情勢は安定化に向かっている。先ほどインドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、ラオス、カンボジアなどのASEAN諸国の指導者が訪中し、一帯一路国際協力サミットフォーラムに出席した。中国の指導者と会談した際に、さらに協力を強化し、地域の平和と安定を守る前向きかつ良好な願いを表した。
華報道官によると、中国とASEAN諸国は18、19日の両日、貴陽市で「南中国海各方行為宣言」の履行に関する第14回高官会議、第23回中国・ASEAN高官協議を開催する。中国側はASEAN諸国と同宣言の実行、海上実務協力の推進、「南中国海行為準則」の協議など関連問題をめぐり深く意見交換し、発展戦略の連結の強化を議論し、より緊密な中国・ASEAN戦略的パートナーシップを構築する。中比南中国海問題二国間協議枠組み第1回会議も、19日に開かれる。双方は二国間の対話により食い違いを適切にコントロールし、海上実務協力を推進し、最終的に関連係争を解決するため条件を絶えず蓄積し、二国間関係の健全で安定的な発展、各分野における実務的な協力の順調な推進に向け、良好な雰囲気を醸成することに期待している。
この状況下、日本側はなおも全力を尽くしあちこちで事を構え、そもそも存在しないいわゆる緊張情勢を誇張し、すでにページがめくられたいわゆる南中国海仲裁案を忘れようとしていない。日本側の真の関心事とは何か、南中国海の平和と安定なのか、それとも南中国海情勢が安定し、中国とフィリピン及びASEAN諸国との関係が良くなることを懸念しているのではないかと問わざるを得ない。
中国側は日本側に対して、態度を正し、裏表を一致させ、地域諸国間の相互信頼を促進する発言をし、地域の平和と安定に資することをし、中日関係の改善を希望するという発言を具体的な政策と行動に移すよう促す。我々は関連域外国も地域情勢をはっきり認識し、客観的かつ理性的に南中国海問題を見るよう求める。他国に利用されるのではなく、地域の平和と安定を守るため建設的な力を発揮するべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月19日