中国国防部(国防省)の6月18日の発表によると、中露両国海軍は7月下旬にバルト海で、9月中旬に日本海及びオホーツク海で、それぞれ海上合同軍事演習「海上連合2017」を実施する。(文:張軍社・海軍軍事学術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
今年の演習は合同救援及び海上経済活動の安全保護を課題とする通常の年次演習であり、第三国を念頭に置くものではない。中露包括的・戦略的協力パートナーシップの強化・発展、両軍の友好・実務協力の深化、海上の安全上の脅威への共同対処能力の強化を旨としている。
本来外部は、このオープンで透明かつ極めて正常な演習内容の通常の年次演習を平常心で受け止めるべきなのに、一部の国の高官やメディアは「中国がアジア以外での軍事的プレゼンスを拡大」といった、様々な誤った解釈を示している。こうした見解は常軌を逸したものだ。
第1に、中露双方は今回の演習に対して、これまで同様にオープンで透明な姿勢をとっている。一部の者が透明性を再び持ち出すべきではなく、これを対中露圧力の口実とすべきでもない。中国国防部は演習開始の1カ月以上前に演習の目的、内容、日時、場所、兵力を外部に公表した。これは国際的慣例に沿っている。
第2に、バルト海での演習実施は全く正常なことであり、一部の国が大騒ぎすべきではない。中露合同軍事演習「海上連合」は2012年に始まり、すでに常態化し、各自の周辺海域で中露が毎年持ち回りで実施している。これまで中国側は三大艦隊である北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊が順次主要兵力を担い、黄海、東中国海、南中国海で合同演習を実施した。ロシアもこの決まりに従い海軍の四大艦隊が順次参加。太平洋艦隊と黒海艦隊は日本海や地中海で相次いで合同軍事演習に参加した。今回バルト海艦隊が中国側艦船とバルト海で演習を行うのは大変自然な流れだ。