この5年間は、中国が全方向から国際社会の中心へと歩む5年間だった。国際秩序の参加者から先導者へ。この5年間、国際的コンセンサスへと高まる中国の提案が増え、国際的行動へと凝縮される中国の案が増え、世界が共有する中国のチャンスが増えた。この過程において、中国は国際的発言権とソフトパワーを高め続け、国際的イメージも高め続けた。(文:賈晋京・中国人民大学重陽金融研究院首席研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
習近平国家主席は「中国は終始世界平和の建設者、世界発展の貢献者、国際秩序の維持者だ」と指摘した。この5年間、世界構造に深く複雑な変化が生じる中、平和の欠損、発展の欠損、ガバナンスの欠損は拡大し、世界の平和と発展及び国際秩序は新たな公共財を差し迫って必要としてきた。このため、中国の貢献は一層貴重なものとなった。
この5年間、中国は国連平和維持活動に部隊を多く派遣し、世界経済の成長に多く貢献し、グローバル・ガバナンスの構造転換と高度化に知恵を最も多く提供した。しかし、国際社会の複雑な声の中、国際世論の騒がしい論調の中、中国の貢献を貶め、さらには中国の発展を中傷する雑音が時に上がり、良からぬ影響をもたらすものさえある。このため、中国のストーリーを良く伝え、中国の良い国際的イメージを維持することが大変重要だ。
世界平和の維持者として、平和の欠損に対処する。この5年間、新しいタイプの安全問題が次々に生じ、平和の欠損が日増しに複雑かつ解決困難となる国際情勢の中、中国は世界平和を断固として維持してきた。新たな時代条件の中、地政学的衝突、テロリズム、サイバーセキュリティーなど非伝統的安全保障問題が絶えず新たな形を取っているが、特定の大国は国際的責任を担う意欲と能力を下げ、さらには国際問題の製造者に変わってすらいる。こうした中、中国は国際安全保障上の焦点となる多くの問題を進んで引き受け、平和共存五原則を果敢に堅持し、上海協力機構、アジア信頼醸成会議など国際安全保障体制を通じて更なる責任を果敢に担って、新型の世界平和の重要な建設者としての役割を果たしてきた。
世界発展の貢献者として、発展の欠損に対処する。この5年間、世界経済の下降リスクと不確定性が同時に高まり、多国間貿易交渉が難航し、パリ協定の実行が抵抗に遭う中、中国は世界の発展推進を堅持し、世界経済の「エンジン」「スタビライザー」としての役割を果たしてきた。世界経済の成長が緩慢で、富裕国の高所得層と貧困国の低所得層の所得格差が拡大する中、中国は世界全体の貧困削減に90%以上の貢献を果たしたうえ、持続可能な開発目標の実行推進における最大の貢献者となった。
国際秩序の維持者として、ガバナンスの欠損に対処する。この5年間、中国はグローバル・ガバナンスにおいて中国の案を示し続け、前進の方向を導き、国際秩序の維持に多大な貢献を果たし、世界経済の発展に対する各国の自信を大きく強めた。2016年のG20杭州サミット、そして今年5月の「一帯一路」(the Belt and Road)国際協力サミットフォーラム、さらに9月の厦門(アモイ)でのBRICS首脳会議と、中国はグローバル・ガバナンスに知恵と力を提供し続け、国際秩序を積極的に維持すると同時に、そのより公正で合理的な方向へのモデル転換を有効に推し進めてきた。
ある意味において、中国の国際的イメージは各方面、各角度の中国の叙事によって築かれたものだ。客観的事実をしっかりと把握し、本を正し源を清くし、中国のストーリーを肯定的な雰囲気の中で、香り遠く、ますます清くしさえすれば、中国の良い国際的イメージをしっかりと維持することができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年9月27日