中国商用飛機有限責任公司は先週、初となる国産大型ジェット旅客機「C919」の受注数が、730機に達したと発表した。この数字がボーイングやエアバスを驚かせるとは限らないが、世界航空市場の2強寡占という構造が終わろうとしている。シンガポールのTODAY紙が伝えた。
C919は技術的に最新ではなく、実用化が何度も延期されていた。しかし販売価格は競合他社を10%下回り割安で、設計品質も十分だ。中国のみならず、空の旅行が急成長中のその他の新興市場でも使用可能だ。中国の航空機市場は、コスト意識の高いアフリカとアジアの航空会社が、手が届き需要の大半を満たすことのできる同機を受け入れることに期待している。
中国商用飛機はボーイングほど長い歴史を持たないが、C919の度重なる延期から、中国人が軽率に行動しているのではなく学習に専念していることが分かる。中国のフラグシップ企業である同社は時間的余裕があり、資金調達も容易だった。国際航空運送協会(IATA)は、今後20年間で世界の旅客輸送の需要が倍増し、うち多くがアジア太平洋になると予想した。中国とインドだけでも、新たに11億人以上の乗客を空に送り込まなければならない。中国にとって、これは世界航空産業に進出するチケットのようなものだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月1日