インドのニルマラ・シタラマン国防相は7日、急に日程を変更し、シッキムのナトゥラ地区の前線部隊を視察した。シタラマン国防相はインドメディアが「中国が中印国境地帯に派兵、紛争中の洞朗地区で道路工事を強行」と喧伝するなか、この視察を敢行した。インド外務省はこの情報の信憑性を否定したが、一部からの悪意ある挑発を防げなかった。シタラマン国防相の視察は、「インドの新しい戦備状態への突入」を象徴したとされている。
インドメディアの上述した報道内容について、消息筋は8日、環球時報の記者に対して「中国側が行っている道路工事は正常なものだ。インドメディアは道路工事を護衛するため派兵、大規模な道路工事などと報じているが、これはでっち上げだ。素人じみており無責任で、ほんの少しの職業的道徳心もない。中国は大国・強国として、インドとの国境問題の処理で十分な理性と自制を示している。国境地帯の平和と安寧を守り、維持するため取り組んでいる。しかしその一方で、インドメディアはわざわざ問題をこしらえ、悪意ある挑発により各国の感情を逆なでしている。こうしても良き結末を迎えることはない」と話した。
「中印国境問題は歴史的な問題であり、平等な協議により合理的かつ双方が受け入れられる解決策を模索するべきだ。国境問題はまだ未解決だが、一触即発や大戦間近という状況でもない。インドメディアは誇張により対立を激化させるのではなく、客観的かつ冷静に、理性的に向き合うべきだ」
インド防衛相のナトゥラ地区の視察について、別の関係者は環球時報の記者に対して「これはインド政府の中印国境問題への重視を示している。国内では勝利者としての姿勢を示し得点を稼ぎ、国際社会に対してはインドの主権行使をアピールできる。当然ながら中国にとっても悪いことではなく、善意ある一面が示された」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット) 2017年10月9日」