「動画」トランプ氏の訪日、日米各自に思惑も

「動画」トランプ氏の訪日、日米各自に思惑も。

タグ:トランプ

発信時間:2017-11-10 10:38:01 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

   

 こんにちは、樊小菊です。アメリカのトランプ大統領が6日に訪日を終えましたが、米日関係にどのような影響があるのでしょうか。

 

 日本側は外交を内政に利用することを重視します。北朝鮮問題は今回の日米首脳会談の重要議題となりました。ところが安倍首相はこの問題で、日本が発揮できる実質的な力を考えるよりも、国民が自身の外交面の取り組みをどう見るかに注目したと思われます。これまでの経験を振り返ると、朝鮮半島情勢の緊張化は、日本の内閣支持率の向上を促すケースが多くなっています。安倍内閣の支持率は今年上半期、スキャンダルの影響で過去最低水準を記録しました。8月の内閣改造でも、支持率を効果的に引き上げることができませんでした。しかし、朝鮮半島の情勢が再び緊張になり、日本国民の関心は朝鮮半島に集中しました。安倍内閣は、外交アピールを続け国民の支持を得ることができました。日本政府の外交措置は半島の緊張情勢にプラスの影響を及ぼしていませんが、安倍内閣の支持率を上げたことは間違いありません。これにより安倍首相は、衆院解散・総選挙に踏み切る条件を手にしました。北朝鮮問題は今回の解散・総選挙の「大義」の一つになりました。今回の日米首脳会談の状況を見ると、日本は朝鮮問題対策として、日米同盟を強化し、アメリカと共に朝鮮に最大限の圧力をかけようとしています。日米間の緊密な関係をアピールするため、安倍政権は「ゴルフ外交」を計画し、トランプ大統領と拉致被害者家族を面談させるなどの日程を組みました。これらの手配により、日米首脳間で個人的な信頼関係を構築できること、米首脳が日本の安全の関心事を重視していることを示し、国民の気持ちをなだめる効果を発揮できます。しかし具体的な問題の解決について、安倍政権とアメリカは朝鮮に最大限の圧力をかけようとしていますが、これにより日本の対朝政策はさらに柔軟性を失っており、拉致問題の解決もより厳しくなります。

 

 アメリカ側は実質的な利益の方を重視します。朝鮮半島情勢がさらに緊張化するなか、日本を初めとするアメリカの同盟国は、アメリカへの安全面の依存を強めています。アメリカは同盟国に対する安全の約束に再言及することで、地域における軍事的存在を固め、米製武器装備品の輸出を拡大し、実質的な経済的利益を手にします。トランプ大統領は今回の訪日で、日本に対し「膨大な」米製兵器を購入することを求め、日本もこれを約束しました。日本メディアはこれについて、安全問題をアメリカ国内の雇用創出と直接結びつけたと論じました。日米はさらに「インド太平洋戦略」という概念を掲げました。この概念は実質的に、アメリカの地域戦略と政策を根本から変えるものではありません。アメリカは地域の紛争と緊張を利用し続け、同盟・準同盟関係を強化することで主導的地位を固め、安全と経済の利益を手にしています。

 

 日本はアメリカの戦略において、依然として従属的な存在です。より緊密な同盟関係は、日本の対外政策がさらに独自性を失い、その国際的な地位が同盟関係の強化により向上しないことも意味しています。またアメリカへの安全面の依存拡大は、日本が日米二国間問題を処理する際に地位がさらに低下することを意味します。例えばアメリカが関心を寄せる日米二国間貿易問題の交渉において、日本はアメリカからのより大きな圧力に直面することになるでしょう。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月10日


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