スリランカが9日、南部ハンバントタ港の運営権を99年間、中国企業に貸し付けることを決定すると、『ザ・タイムズ・オブ・インディア』は「インド裏庭の重大な安全の関心事」と称し、さらに「インドは中国に四方向から包囲されている。中国はパキスタンのグワダル港を制御しており、モルジブでも戦略を進めており、そこからインド包囲が可能だ」と懸念を示した。
インドには当然ながら、自国の置かれている状況に焦りを感じる人がいる。例えばインド社会科学振興機構(ICSSR)のジョシュア・トーマス氏などだ。トーマス氏は11日、インド紙『Deccan Herald』への寄稿文で、「極めて重要なのは、平和だ」と強調した上で、「インド洋を制した者がアジアを主導する」と論じた。19世紀の米国の有名戦略家のマハンも、そのように発言している。中国が輸入する商品の85%がインド洋を通過し、インドの貿易の90%もインド洋を通過する必要がある。トーマス氏は「インド洋の航路を封鎖しても、誰のメリットにもならない。インドと中国は、海賊撲滅、災害救助、麻薬取り締まり、捜索救難などの面で、共通の利益を持つ。中国のインド洋での存在は、インドを犠牲にするものではない。BRICS銀行及びアジアインフラ投資銀行は、インドの国際的な地位を高めた。今や米国が退却し、欧州がぐらつき、インドと中国が台頭している。両国は地域の成長・安定・平和・反映のために努力すべき時を迎えている。こうして初めて、21世紀をアジアの世紀にすることができる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月12日