中国海軍の病院船「和平方舟」が28日、浙江省舟山市の軍港に停泊し、初となるアフリカ一周航行を終えた。155日・2万8700カイリ以上の航行により、中国海軍の遠洋多様化任務遂行能力を再び示した。
中国海軍は2017年も遠洋への邁進を続けた。海外で航路を拡大し、遠洋行動能力をさらに検証し強化すると同時に、世界に向け中国の友好的な声を届け続けた。
遠洋航行の飛躍的な前進
176日・3万1000カイリ以上の航行で、国際海洋航路26本を通過し、経度にして115度、緯度にして49度の範囲を移動した。中国海軍遠洋航行訪問艦隊は10月中旬、中国海軍の訪問期間が最長の、訪問国が最多の遠洋航行訪問を完了した。
これは中国海軍の2017年の遠洋航行の一つにすぎない。平和方舟の初となるアフリカ一周航行、「戚継光艦」の2万3000カイリ以上の遠洋航行実習・訓練、訪問期間が200日以上の第25、26期護衛航行艦隊など、中国海軍にとって遠洋・大洋航行は決して困難なことではない。
海軍軍事学術研究所の張軍社研究員は「遠洋航行には指揮・管制、通信、測位、航海後方支援など一連の能力が必要だ。これらの遠洋航行活動は、中国海軍の遠洋多様化任務遂行能力を検証する。中国海軍遠洋行動・協力能力のさらなる向上も示している」と指摘した。
装備品の発展は、海軍が多様化任務を遂行するための物的基礎だ。中国海軍の新型1万トン級駆逐艦の1番艦が2017年に進水し、新型総合補給艦の1番艦「呼倫湖艦」が交付され就役し、2隻目の空母が計画に基づき全面的に停泊試験活動を推進中だ。
軍事科学院の潘新毛研究員は「中国海軍は近年、装備品の体系的な発展への重視を強めており、遠洋行動を力強く支えている。空母のような大国の重器があれば、遠洋多様化任務を遂行しやすくなる」と述べた。
軍事能力の着実な向上
「毎年見所があり、向上を続けている」これは6年連続で開催された中露「海上協力」合同演習に対する、中国海軍の評価だ。本年度の合同演習を見ると、地域の拡大は演習の「見所」であり、軍事能力の強化は中国海軍の「向上」と言える。
第1段階の演習において、中国海軍の現役主力戦艦3隻が海南省三亜市の軍港から出港し、マラッカ海峡、スエズ運河、イギリス海峡などの有名な海峡を通過し、1カ月余りの航行を経て初めてバルト海で外国軍と合同演習した。軍事専門家は「これほど広範囲の遠洋機動は、中国海軍の艦艇及び装備品、指揮系統、兵士総合素養の試練となった」と指摘した。