「水中空母」が未来の海戦を変える? 一歩前を行く米軍

「水中空母」が未来の海戦を変える? 一歩前を行く米軍。対潜戦はこれまで海上作戦で最も複雑な戦闘とされてきた。攻撃型原子力潜水艦に無人潜水機(UUV)を配備して敵方の潜水艦を捜索・攻撃することは、未来の水中戦争の方式を変えるものとなるかもしれない…

タグ:攻撃 原子力 潜水艦 

発信時間:2018-03-01 10:29:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る



 

 対潜戦はこれまで海上作戦で最も複雑な戦闘とされてきた。攻撃型原子力潜水艦に無人潜水機(UUV)を配備して敵方の潜水艦を捜索・攻撃することは、未来の水中戦争の方式を変えるものとなるかもしれない。米誌『ナショナル・インタレスト』(電子版)は25日、米海軍が現在、「水中空母」の実現をはかっていると伝えた。


 「潜水艦が『水中空母』に変われば海戦は様変わりするだろう」と題されたこの報道によると、潜水艦からの無人潜水機の投入はある意味ではすでに長い間行われてきた。1960年代には潜水艦への有線誘導魚雷の配備が始まり、潜水艦が魚雷の目標への命中をコントロールできるようになった。これらの魚雷は「自爆式潜水機」と考えることができるだろう。メカニズムは巡航ミサイルと似ており、発射後、自律的にまたは操作員の制御を通じて目標を攻撃することができる。


 米国や中国は現在、UUVの潜在力のさらなる発揮を進めている。この種の潜水機は、通常動力型潜水艦の追跡と破壊により大きなチャンスを提供する。非大気依存推進(AIP)を使用した最新型の潜水艦もそのターゲットとなる。無人潜水機は有人潜水艦よりも静かに稼動でき、連続潜航時間もより長い。敵方の潜水艦を自ら探しに行くのではなく、獲物がわなにかかるのを待っていればいい。


 報道によると、中国は近年、動力装置なしで特定の深さを巡回し続けることができる「水中グライダー」の実験を進めている。米国も長年にわたって「水中無人機」を使用してきた。実戦条件下の使用の経験はないが、海中環境をモニタリングし評価する方法となっている。中国は、海中センサーネットワークにUUVを統合し、米国の潜水艦を追跡・阻止する「水中の長城」を構築しようとしている。米海軍は、魚雷発射管から発射する小型UUVを用いて、母艦に脅威となる目標を捜索・追跡しようとしている。脅威の存在を確かめた後、UUVは、アクティブ・ソーナーで目標を照射するか、データを母艦に伝送することにより、母艦が目標に照準を定め、魚雷でこれを破壊するのを助ける。UUVはさらに目標に対する「自爆」攻撃を行うこともできる。


 ただ無人潜水機が成功するかは、一連の技術的な問題が有効に解决されるかにかかっている。報道によると、戦闘型無人潜水機の成功は、操作員とUUVが連絡を保つことを可能とする通信技術の発展にかかっている。水中でのUUVとの連絡の保持は、その自然的な特性により、空中でよりも困難となる。米国防高級研究計画局はすでに、海中での通信と「透明度」の改善に着手している。またデータの母艦への伝送もその位置の暴露につながる。さらにやっかいなことに、無人潜水機のアクティブソナーの使用も、母艦を誤って照射し、母艦への攻撃を招く可能性がある。自爆式UUVにも問題がある。母艦から遠く離れて稼働するUUVには、より複雑な意思決定のパラメーターが必要となる。空中の無人機にもこれに似た意思決定の困難があるが、海中環境の通信の難しさはその難度をさらに高めている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月1日  


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