2日間の苦しい張り詰めた雰囲気の協議を経て、中米経済・貿易ワシントン協議は現地時間19日午前に、ついに成果を手にした。双方は「中米の経済・貿易協議に関する共同声明」を発表し、今回の協議の成績表を公開した。「今回の協議は積極的かつ建設的で実り多いものだった」という情報を裏付けた。この成績表は得難いものだ。双方のすべての需要を満たすことはなかったが、少なくとも積極的・公平・合理的・建設的で、段階的な成果を手にした。中米関係の健全な発展をけん引し、世界経済・貿易の安定及び繁栄を促す上で重要な意義を持つ。
劉鶴氏は現地時間19日午前にインタビューを受けた際に、今回の中米経済・貿易協議の最大の成果は、双方が貿易戦争を起こさず、追加関税を棚上げにすることで合意したことだと話した。
衣食住、国民の確かな充足感
中国は現在、世界最大規模の中産階級を形成している。1人あたりGDPは2020年に1万ドルを突破する見通しだ。社会の主な矛盾は、人々の日増しに拡大する美しい生活の需要と、発展の不均衡及び不十分の間の矛盾だ。ネット通販を通じた海外製品の代理購入などの消費モデルが近年流行しており、中国人の消費財に対する多様な需要を反映している。米国のオレンジ、大豆、ピスタチオ、ワイン、牛肉などは、中国人消費者の高品質農産物に対する需要を満たしており、米国の農家に大きな利益をもたらしている。
農産物が中米貿易摩擦の犠牲になれば、中国国内の巨大な消費市場に空白が生まれる。輸入と生産のコストが拡大し、消費者はさらなる支出を迫られる。米国の農家にとっては、生計が直接脅かされる。アメリカ大豆協会の会長によると、米国の農産物価格はこの5年間で4割も低下しており、農家の収入が半減した。輸入国が対抗措置を講じれば、農家と農村コミュニティがさらなる被害を受ける。
中米は今回、米国の農産物の輸入拡大で合意したが、これが中米両国民の利益を守ることは間違いない。
中国人消費者は高品質の米国の農産物をより多く購入できるようになり、かつ中国の農産物は開放の中で供給側改革を加速することになる。また米国の農家は安定的な輸出先を手にする。