中国は5月21日、中継通信衛星「鵲橋号」を打ち上げた。同衛星は、月探査機「嫦娥4号」の月裏面着陸・探査任務をサポートする。中国は今年11、12月に嫦娥4号を打ち上げる見通し。嫦娥4号は月の裏面に着陸し、「玉兎号」に似た月面ローバーを送り出す。
これらの新たな月探査は月裏面の初着陸を意味するだけではなく、土壌サンプルを収集しその検査を行うチャンスもある。
中国の月探査プロジェクトは、中国の宇宙計画の特長を浮き彫りにしている。
より革新的に。中国は単純に他国の宇宙探査を模倣するのではなく、独自の道を切り開けるようになった。米国や旧ソ連は月裏面の着陸を実現していなかった。ラグランジュ点(L2点)に向け通信衛星などの衛星を打ち上げた国もない。
持続的に取り組み、着実に推進。中国の月探査は飛躍的に推進されているわけではなく、中国の有人宇宙事業と同じく、平均で2年毎のペースを守っている。しかし中国は毎回、持続的に取り組む姿勢を示している。安定的な資金源があり、能力を絶えず高め、新たな道を切り開いている。
飛行範囲が拡大。「鵲橋号」はラグランジュ点を飛行する。そこは地球から40万マイル離れており、対地同期軌道の2万4000マイルを大きく上回っている。中国は異なる宇宙分野に進出し、各種目的のため探査する決意を固めた。中国人の行動は、各種衛星及び軌道上の物体を追跡する能力を大きく複雑化させる。
中国は自国の宇宙計画を、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)イニシアチブとはっきり結びつけている。米国の宇宙研究及び商業分野の覇者としての地位が脅かされているが、政府はいかに対応すべきだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月13日