1970年4月24日、中国初の人工衛星「東方紅1号」が打ち上げられ、中国人による宇宙の神秘の探索や平和利用、それによる人類の幸福の実現の幕を開けた。それから40年余り、中国の人工衛星はその陣営をますます拡大し、一部の分野では世界をリードする水準に到達し、多くの国・地域にサービスを提供している。
国際協力で大きな歩み
中国が自主開発した月軌道超長波天文観測小型衛星「竜江2号」がこのほど、月周回軌道に入った。衛星上に搭載されたサウジアラビアの月小型光学イメージング探査機などはすべて正常に稼働し、鮮明な月表面の可視光画像の取得に成功した。中国とサウジアラビアの両国による月探査プロジェクト嫦娥4号中継衛星任務国際協力プロジェクトの重要な成果となった。
衛星打ち上げ任務での国際協力のほか、中国はすでに、26カ国・地域と80件の輸出契約を締結し、23基の衛星の輸出を決めている。そのうち13基は通信衛星、10基はリモートセンシング衛星。「衛星は必要だが使うことができない」という国々の夢をかなえている。
2008年に中国が打ち上げた「ベネズエラ1号通信衛星」は、ベネズエラに属する初の衛星となった。ベネズエラの国家インフラを大きく改善しただけでなく、電信サービスのコストを引き下げ、辺ぴな地域に住む人々にも恩恵をもたらした。
2011年に打ち上げた「ナイジェリア1R衛星」は、通信にかかわる15万口を超える雇用の機会をナイジェリアに提供した。ナイジェリアのブロードバンドユーザーはこれで、毎年9500万ドル以上を節約でき、電話の中継やデータの交換業務での費用6億6千万ドルをアフリカのユーザーに節約させた。
2015年に打ち上げた「ラオス1号衛星」は、ラオスと隣国に電気通信とラジオ・テレビ業務を提供し、すでに110番組の全国放送機能を実現し、ラオス国内のテレビ業務が隣国の衛星による中継に依存しているという局面を変えた。
中国空間技術研究院の周志成チーフエンジニアによると、中国は長期にわたって宇宙をめぐる国際的な交流と協力を重視しており、衛星を輸出すると同時に、さまざまな形式の技術交流と使用訓練を定期的に展開している。有人宇宙飛行や深宇宙探査、宇宙科学などの分野で、中国は幅広い国際協力を続けている。