J-15の模型とKJ-600の模型がこのほど、武漢市のコンクリート製の空母甲板模型に同時に姿を現した。軍事ファンは、国産艦載早期警戒機の初飛行が間もなく実現されると推測している。
軍事専門家の蘭順正氏は「KJ-600は中国の次世代電磁カタパルト空母向けに開発中の艦載早期警戒機で、米海軍の唯一の現役空母艦載早期警戒機、E-2ホークアイと同水準の性能を持つ。KJ-600が艦載される時期は、中国の電磁カタパルト空母の進水と同時になるだろう」と述べた。
空母に早期警戒機を艦載すれば「天眼」が備わったようなもので、空母の安全性、目標捜索能力、遠距離作戦能力を大幅に高めることができる。艦載早期警戒機はさながら移動する高空レーダーで、電子偵察設備により陸海空の目標を発見する。迅速に情報を空母指揮制御センターに送り、自軍機に作戦任務の遂行を指示できる。早期警戒機はまた、空母艦隊が遠洋において自力で高強度空中作戦を展開するため必要だ。
ところが中国の2隻の空母には早期警戒機が配備されておらず、早期警戒能力が低めの早期警戒ヘリを採用し、また空母自身のレーダーを使い早期警戒を行っている。これにより空母は海上で位置を露呈しやすく、空母打撃群の遠距離作戦能力を弱めている。そのためこの不足を補うことが焦眉の急となっている。報道によると、中国は十数年前にKJ-600の開発を開始している。
蘭氏は「KJ-600の性能と外観は、米軍のE-2に似ている。KJ-600の方が全長が短く幅広であり、複数の垂直尾翼を持つ先進的な艦載早期警戒機と見られる。全長は約20−21メートル、高さは約6メートル、幅は9メートルほど。空重重量は18トン、最大離陸重量は24トンほどで、双発ターボファンエンジンを採用している可能性がある」と指摘した。