「中国政府は豪州企業に対するクラウドホッパー作戦を発動した」複数の豪メディアは20日、この「発見」をこのように喧伝した。中国のターゲットは「豪州のハイテク」であるとし、さらに中国国家安全部に矛先を向けた。
これについて中国外交部の耿爽報道官は20日、「関連報道と批判は完全に作り話、勝手な捏造だ。プロらしさがなく、無責任であり、良からぬ意図があることは間違いない。緊張と対立を煽るばかりで、サイバー空間の共同の安全の保護を促さない」と表明した。
現地のアナリストは20日、環球時報の記者に対して、豪州には出しても恥ずかしくない技術、あるいは中国人が欲しいと思う技術は本当に少なく、豪メディアの報道は独りよがりの被害妄想だと冗談を言った。
この「発見」は、豪フェアファックス・メディアと豪テレビ局チャンネル・ナインによる「共同調査報告書」に含まれる。20日付豪シドニー・モーニング・ヘラルド紙は20日、中国国家安全部が「クラウドホッパー作戦」と呼ばれるサイバー攻撃に責任を持つことが、調査によって明らかになったと伝えた。過去1年間で、中国最高安全機関による豪州企業へのサイバー攻撃が激増しており、かつ鉱業、建設業、専門サービス企業に集中しているという。この攻撃は豪州及び秘密情報共有機構「ファイブアイズ」によって発見されたというのだ。
報道は被害企業の名称を挙げなかったが、「豪政府筋」の話として、中国の行為は「豪州の知的財産権を盗む、持続的かつ重大な活動」と伝えた。また中国側の行為は、両国首脳の昨年の「相手国の商業秘密を盗まない」という合意に背くとした。