ロステック国際協力・地域政策部長は20日のエアロ・インディアにて、ロシアは1−2カ月後に中国とAHL大型ヘリの製造契約を結ぶと表明した。中国がヘリの技術任務を担当し、ロシアが最も重要な部品やモジュールなどの開発を担当する。この新型ヘリは200機弱の生産を予定している。ロシアの専門家によると、これは露中の航空分野における近年最大の協力プロジェクトの一つだ。ロシア・トゥデイが21日に伝えた。
露中は2040年までに同機を200機共同生産する。ロステックの資料によると、このヘリの離陸重量は38トンで、商業ペイロードを最大10トン搭載できる。外部吊り下げにより15トンの貨物を輸送可能。最大航続距離は630キロ、最大時速は300キロ、飛行高度は5700メートル。またこのヘリは昼夜を問わず飛行でき、すべての気象状況に対応できる。これは中国市場向けに開発される新型機種であり、中国の民間企業と政府部門による輸送・避難・防火などの任務に用いられる。
露中双方は契約締結に向け交渉を20数回行った。双方はヘリのトランスミッション、テールローター、凍結防止システムの技術設計で一致しているが、一部の重要問題について議論中だ。AHLに搭載するエンジンの問題で食い違いが出ているため、契約の締結は延期される可能性がある。中国はウクライナ・プログレース機械製造設計局が開発したD-136エンジンの使用を希望しているが、ロシア側はロシア製のPD-12Bエンジンの使用を提案している。ロシアの専門家によると、改良版D-136の方が割安であり、改良を重ね性能が良く信頼できるエンジンだという。ロシア製のエンジンの方が優れてはいるが割高で、テストと認証に一定の時間が必要だが、最終的な決定権は中国に握られている。
モスクワ航空研究所の設計士によると、露中のAHLプロジェクトはウィンウィンだ。中国は信頼性の高いヘリを手にし、過疎地で任務を遂行できる。ロシアは獲得した資金をヘリ分野の発展に用いることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年3月3日