習近平国家主席が朝鮮を国賓訪問するが、これは駆け引きの「コマ」かという質問に対して、中国外交部の陸慷報道官は18日「考えすぎだとしか言えない」と答えた。
同日の定例記者会見で、記者からは「中国側の情報によると、習近平国家主席が間もなく朝鮮を訪問する。朝鮮訪問から1週間後、習主席はG20大阪サミットに出席し、会期中にトランプ大統領と会談する可能性が高い。中国側はこの時期を選び訪朝することで、米国側にどのようなシグナルを発しようとしているのか。中国側は訪朝をコマにするか」という質問があった。陸氏は次のように述べた。
習近平国家主席による朝鮮の国賓訪問をある種の「コマ」にするかという質問だが、これについては考えすぎだとしか言えない。中共中央対外連絡部(中連部)と中国外交部の責任者は17日、中連部で開かれた記者会見にて、中国と朝鮮は近隣であり、友好の長い伝統を持つと明確に表明した。中朝両党及び両国の歴代の指導者も親密な交流を維持してきた。新時代に中朝関係を発展させることは、我々の揺るぎなき方向と目標であり、重要だ。習主席の今回の訪問の重要な意義については理解してもらえるはずで、その他の憶測は必要がない。
習主席は朝鮮の国賓訪問期間中、朝鮮の指導者である金正恩氏と会談する。中朝国交樹立70周年に際し、70年に渡る両国関係の発展の歩みを振り返り、総括し、新時代の中朝関係の発展方向をけん引する。双方はさらに各自の国内の発展状況を紹介する。双方はまた半島情勢についてさらに意見交換し、半島問題の政治的解決プロセスの新たな進展を促す。
中朝は友好的な近隣であり、両国は長期的に交流と協力を維持している。両党・両国の歴代指導者が親密に交流しており、中朝関係の伝統になっている。習近平総書記と金正恩委員長は1年に渡り4回会談しており、両国関係の新時代を切り開いた。両国が山水でつながる地理的な優位性、良好な政治関係、民間友好の基礎と経済の相互補完性により、中朝経済貿易協力は確かな基礎と光あふれる未来を持つ。双方はさらなる協力強化に積極的な態度を持っている。人文交流は中朝関係の重要な紐帯で、両国民の間には深い友好的な感情がある。我々は朝鮮側と共に中朝友好の伝統を引き続き発揚し、両国の各分野の交流と協力の発展を促したい。
今年は中朝国交樹立70周年で、両国はこれを祝う記念活動の開催を確認している。双方は共通認識に基づき国交樹立70周年の各種のイベントを行い、共に歴史を振り返り、友好を伝承し未来を計画し、新時代の中朝関係の発展に新たな動力を注ぐ。
陸氏は、米国と韓国で朝米が対話を再開する可能性が高いとされていることについて、「中国側は朝米の対話再開を支持してきた」と述べ、次のように続けた。
我々は終始、半島問題の対話による政治的解決プロセスの推進が唯一の解決の道と考えている。朝米は半島問題の重要な当事者であり、互いの理にかなった懸念に配慮し、対話を通じ適切な解決策を模索するしかない。これは国際社会が支持すべきことでもある。
我々はすべての関係者、朝米双方が引き続き合理的に相互の関心事に配慮した上で、一括・段階的・同時推進という方針に基づき順を追って対話を推進し、成果と平和を手にすることを願う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月19日