米側の一部の者は経済貿易摩擦を引き起こし、エスカレートさせている。これは世界貿易機関(WTO)のルールへの重大な違反であり、国際法治と国際貿易秩序を破壊している。不可解なのは、多角的貿易体制のルールをすでに完全に無視している彼らが、かえってひっきりなしに是非を転倒して、「WTOのルールを破壊している」との中傷を中国に浴びせていることだ。事実は最良の証明だ。米側の一部の者による自国にも相手国にも損害を与える行為は、すでに国際社会、さらには米国各界の広範な批判を招いている。そして断固として多角的貿易体制を支持し、一国主義と保護主義に反対している中国が国際法治の断固たる擁護者にして建設者であることを、国際社会は一致して認めている。(人民日報「鐘声」国際論評)
中国がWTO加盟時の合意事項を全面的に履行していることは、誰にも否定できぬ事実だ。2001年のWTO加盟以来、中国側は一貫して積極的に自由貿易の理念を実践し、市場を大幅に開放し、知的財産権の保護の約束や透明性の義務などを履行し、真の大国としての責任感を示してきた。2010年までに中国は物品関税率引き下げの約束を全て履行。関税率水準を2001年の15.3%から9.8%にまで引き下げた。このうち農産品の平均税率は先進国平均の39%を遥かに下回る15.2%にまで引き下げた。中国は自主的な開放拡大を続け、2018年までに関税率水準を7.5%にまで引き下げた。外資系企業の直接投資額は1992年から26年連続で途上国首位を維持。
中国はWTOルールを揺るぎなく遵守し、維持して、国際社会から幅広く認められている。WTO加盟以来、中国は貿易と投資の自由化及び円滑化を積極的に推し進め、紛争解決制度の法的地位を有効に守り、貿易政策検討に深く参加し、多角的貿易体制に途上国が融け込むことを全力で支持し、一国主義と保護主義に断固として反対してきた。こうした確かな行動は、WTOルールを遵守し、多角的貿易体制を守る中国の契約精神を体現している。WTOのアゼベド事務局長は「WTOにおける中国の役割は加盟以来、日増しに大きくなっている」と指摘する。
WTOルールの遵守において、米側の一部の者は少しは身の程をわきまえるべきだ。ある法学専門家の指摘によると、米国はWTOに154の案件で提訴されている。53の案件が執行の問題を抱えており、うち連邦法や州法の改正に関わる11の案件は50%以上が執行されていない。米側が以前から国内法を国際法の上に置いてきたことを、数多くの事実は示している。
「自国に都合が良ければ利用し、都合が悪ければ破棄する」。米側の一部の者は一貫して国際ルールをこのように扱ってきた。「人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり」。WTOルールの履行において一貫して有言実行の中国と照らし合わせると、なおさらに米側の一部の者はもう少し自省すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年9月2日