第1に、二国間レベル。会談は中印の戦略的相互信頼を増進すると同時に、経済・貿易、人的・文化的など広範な分野で協力を推進するためにさらに大きな空間を築く。
胡氏は「首脳会談は往々にして両国の戦略的相互信頼増進に力強い弾みを付ける。これを基礎にして、中印の経済貿易協力はさらに大きな空間をもたらすことが見込まれる。例えば製造業、製薬、インフラ整備、ビッグデータ、人工知能(AI)など伝統分野及び新興分野の協力を拡大することで、両国間の経済貿易関係はより健全で整ったものになる」と指摘する。
清華大学国家戦略研究院の銭峰研究部主任は「良好な上層部の連動は人的・文化的交流への助力にもなる。会談開催地のチェンナイ周辺には世界文化遺産が多くあり、インド文化の至宝といえる。開催地にここを選んだことで、インド文化の魅力と多元性を示すことができ、両国文明の交流と相互参考を促進したいとの良い意向も明らかにされた」と指摘する。
第2に、地域レベル。会談は南アジアさらにはアジアの平和と安定にさらに多くの推進力を与えることが見込まれる。
銭氏は「今回の会談は中印が手を携えて協力を強化し、両国関係をより安定させ、より積極的に協力するとのメッセージを発するだろう。この事自体が南アジア及びアジアの平和と安定にプラスのエネルギーを与える。中印の調整と協力の強化は地域が個別の問題における溝を解消し、地域情勢の緊張を緩和する助けとなる」と指摘する。
第3に、世界レベル。会談は中印の一致した声を世界に向けて発し、グローバル・ガバナンスに東洋の知恵をさらに多く与えることが見込まれる。
阮氏は「中印は世界経済成長の重要なエンジンであり、世界の多極化と経済のグローバル化を促進する重要なパワーでもある。また、共に共通するいくつかの外的試練に直面してもいる。今回の非公式首脳会談で、両国は貿易の自由化と円滑化を支持し、一国主義と保護主義に反対し、多国間組織・機関における途上国の利益を守るとの共同の声を発する見通しだ」と語る。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年10月11日