トランプ米大統領は10月11日にホワイトハウスにて、劉鶴国務院副総理(中共中央政治局委員、中米包括経済対話中国側代表)と会談し、国内外の記者からの質問に回答した。人民日報の記者からの、訪米中国人留学生のビザに関する質問に対しては、「留学目的で訪米するすべての中国人学生を受け入れたい……(中略)……我々の大学が世界で最も優れている一つの理由は、多くの中国人留学生がいるからだ」「中国人学生(のビザ申請)を難しくすることはなく、中国人学生を区別なく同等に扱う」と明言した。
米国のテリー・ブランスタッド駐中国大使は本日、『中国青年報』に掲載した署名記事「米国は中国人学生を歓迎する」の中で、「我々は中国人学生を米国のキャンパスに歓迎する」と表明した。また米国での留学を検討している、もしくはすでに留学中の中国人学生に提案を行った。
現状を見る限り、トランプ氏とブランスタッド氏が対外的に積極的な姿勢を示したことは間違いない。これは米国の過去一定期間に渡るビザ政策の調整であり、両国の一部分野の関係の緊張を和らげる重要な意義を持つため、中国はこれを歓迎する。中国人は信用を重んじ、発言に責任を持たなければならない。我々は米国がこの問題で発言したことを着実に実行し、「中国人学生を歓迎」を確かに実現することを願う。
グローバル化シンクタンク(CCG)は、米国で留学中の中国人は約50万人と見積もっている。うち大学生は30万人ほど、中高生は5-10万人、訪問学者は5万人弱。この大規模な集団は毎年、米国に200-300億ドルの教育収入をもたらしている。この収入は米国の大学が高い競争力を維持するための、重要な収入源の一つになっている。トランプ氏の発言とブランスタッド氏の記事は、米国が中国人留学生の自国に対する価値と貢献に気づいたことを示している。我々は米国の多くの識者が積極的かつ実際の措置を講じることを願う。
今年に入り、イェール大学、シカゴ大学、スタンフォード大学、ライス大学、カリフォルニア大学デービス校などの米国の大学が相次いで公開書簡を発表し、中国系住民への偏見に反対し、世界における科学の正常な交流の保護を呼びかけた。シカゴ大学のロバートJ.ジマー学長は、中国人学生及び学者による国際協力への積極的な参与を奨励する本校の立場に変化はないと表明し、さらに自校の米国人学生及び学者による訪中を奨励した。
我々は中米人文交流が一日も早く正常な状態に戻ることに期待する。またこれが両国の人文交流に関わる学生や学者が願うことであると信じている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月11日