世界保健機関(WHO)は6日、今月11、12日にジュネーブで世界研究イノベーションフォーラムを開くと発表した。トップクラスの専門家と共に、新型コロナウイルスについて協議・検討する。
WHOが同日発表した公告によると、フォーラムはWHOとGloPID-R(Global Research Collaboration for Infectious Disease Preparedness、感染症のアウトブレイクに対する国際連携ネットワーク)が共催する。トップクラスの専門家、公衆衛生機関・部門、支援者らが出席する。新型コロナウイルスの感染源を明らかにし、生物サンプルの共有及びゲノムシーケンシングの結果など多くの問題について検討する。ワクチンの研究開発、診断・治療などの取り組みを推進する。
フォーラムはSARS(重症急性呼吸器症候群)及びMERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスの研究を踏まえた上で知識の空白を見いだし、新型コロナウイルスの世界における研究開発の日程、枠組み、優先順位を確定する。どのプロジェクトを優先すべきかを指導し、現在必要な医療製品の研究開発を加速する。新型肺炎の感染による影響を最大限に減らす。
公告はテドロス事務局長の発言を引用し、「科学の力の動員は感染対策で重要になる。今は早急に問題に答えを与え、早急にツールを研究開発することが必要だ。WHOは国際協力により科学界に召集をかけ、研究の重点を確定し、科学研究を加速している」とした。 テドロス氏は6日に行われたWHOの定例記者会見で、さらに「新型コロナウイルスの感染源や宿主、人から人への感染の深刻性といった重要情報が明らかになっていないことから、感染対策はやや遠回りになっている。現在はウイルスを明るみに出し、正確な攻撃を仕掛ける必要がある」と説明した。
テドロス氏は「多くの支援者が現在、新型コロナウイルスの研究に資金援助の意向を示している。しかし分散化を防ぐため、WHOが中心になり一つの力を形成するべきだ。来週のフォーラムで研究の重点が確定されれば、WHOは支援者に重点研究プロジェクトを集中的に支援するよう指導できるようになる」と述べた。
トップクラスの専門家を集めウイルス研究について協議するほか、WHOは5日すでに世界の準備・対応計画を開始した。「最も脆弱」な国の感染対策に協力するため、6億7500万ドルの資金を拠出する計画を立てた。テドロス氏によると、日本は6日、1000万ドルの資金援助計画を発表した。その他の国も「積極的な姿勢」を示している。WHOは数日内により多くの資金援助状況を報告する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月7日