米国のトランプ大統領が14日、世界保健機関(WHO)への資金拠出を停止すると発表すると、世界から批判が殺到した。「環球時報」が伝えた。
トランプ政権の「離脱」は今に始まったことではない。多国間主義に異議を唱えるトランプ氏は大統領就任後、米国を国連人権委員会、ユネスコ、パリ協定、イラン核合意などから離脱させた。しかし今回は新型コロナウイルスのパンデミックを背景とする離脱だった。
米ジョンズ・ホプキンス大学の上席研究員が15日、ロイター通信に「この肝心要の時にやるべきことではない」と述べた通りだ。グテーレス国連事務総長は直ちに米国のやり方を批判し、WHOの資金確保は世界が新型コロナウイルスとの戦いに勝利するため極めて重要と指摘した。マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏は、「世界はいかなる時よりもWHOを必要としている。WHOへの拠出金の停止は危険に聞こえる」と述べた。ロシアのリャプコフ外務次官は15日、米国のこの措置への「ショック」を示し、「世界の感染状況に対する米政府の非常に利己的な立場を示した」と述べた。英ガーディアン紙は15日、「WHOの世界の感染症に対する対応は確かに完璧ではないが、WHOは今回の感染症について米国より百倍優れた対応をしている」と論じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月16日