オーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルドは現地時間7日、「武漢の研究所(のウイルス流出)に関する根拠のない主張を広める米国に対するオーストラリアの懸念」と題する記事を掲載。同国のあるメディアがこのほど報じた「新型コロナウイルスは武漢の研究所に由来する可能性が高い」とするいわゆる「ファイブ・アイズ」の機密文書について、そのソースは方々の報道の寄せ集めであることを明らかにした。このいわゆる機密文書をめぐっては、キャンベラにある米国大使館の職員が意図的に報道機関に漏らしたものだとするのが、オーストラリアの政府と情報機関の上層部の一般的な見方だ。
また、北ドイツ放送の7日付報道によると、ドイツ政府はいわゆる機密文書について、「ファイブ・アイズ」を構成する米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国の情報機関に照会したが、得られた回答は「何も知らない」というものだった。
一方でうそをでっち上げ、他方で中傷を設計する。米紙ワシントン・ポストによると、米共和党のケビン・マッカーシー下院院内総務は現地時間7日、いわゆる中国による「米国政府とその同盟国に対する経済的脅威や、技術的優位性を得るための努力、新型コロナウイルスの発生源と伝播に果たした役割」を調査することを目的とした、共和党の「チャイナ・タスクフォース」の設立を発表した。共和党はこれに先立ち、同党の候補者に対し、有権者の質問にどのように対処しすべての責任を中国に押し付けるかを指導する57ページに及ぶ覚書も作成している。
事実を前にして、米国の政治家による自作自演の茶番劇は、ますます演じ続けることが困難になってきている。7万7000人を超える米国人の死という悲劇を前に、米国の一部政治家は目を覚まさなければならない。さもなくば、うそと欺瞞により歴史に汚名を残すことになるだろう。
「中国国際放送局日本語版」2020年5月10日