米陸軍が開発中の射程距離1000マイル(1600キロ)超の「戦略長射程火砲(SLRC)」が、朝鮮半島に配備される可能性がある。配備された場合、北京や上海など中国の主要都市が射程範囲内に収められる。13日付韓国紙『朝鮮日報』が伝えた。
米国の砲兵部隊の配備先候補は韓国、日本、フィリピンだが、各国が砲兵を受け入れたがるとは限らない。予備プランとして、中国周辺海域の離島に密かにSLRCを配備することも可能だが、中国の攻撃への対応は困難だ。韓国が配備先の候補に挙がっている理由については、ランド研究所が昨年発表した報告書の地図を見れば分かる。ランド研究所は韓国、日本、フィリピンに射程距離が750マイル(1200キロ)の火砲もしくはミサイルを配備した場合を想定した。韓国ならば、中国の中心地域を攻撃するため最も適した位置になる。
ツイッターなどで年初、米陸軍将来コマンドが開発中とされる射程距離1000マイルの火砲の多くの写真が公開された。火砲は大型軍用トラックでけん引される。開発ガイドと思しき文書によると、この火砲の操作には砲兵が8人必要で、船もしくは航空機で輸送できるという。米国の軍事専門誌はさらに、このSLRCの試作品が2023年に完成し、実質的な試験を開始すると報じていた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月14日