中国工程院院士の鐘南山氏は18日、中関村フォーラム世界科学・生命健康フォーラムに寄せたビデオメッセージの中で、「新型コロナウイルスは今冬もしくは来春も存在し続け、かつ局地的な暴発が発生する可能性が高い」と述べた。
鐘氏は「感染抑制は今冬と来春の感染対策の重要内容となる。局地的な感染発生後、コミュニティレベルの共同予防・抑制、コミュニティ全住民のPCR検査、濃厚接触者の追跡、陽性反応を示した無症状感染者の隔離といった措置を講じるべきだ。これらの措置が効果的であることは事実によって証明されている。特に無症状感染者には警戒が必要だ。発症の前後5日は感染力が最も強く、体内のウイルスの量が多い」と述べた。
新型コロナは現在も世界で蔓延している。データによると、世界の感染者は2990万人以上、死者は90万人以上にのぼっている。出席した専門家は、世界の公衆衛生事件を前にし、無事でいられる国はなく、手を携え協力を強化することで初めて感染症を抑制できると表明した。
ワクチンは根本的な解決策
鐘氏は「ワクチンは感染症の根本的な解決策だ。人々に自然免疫をつけさせるという発想もあったが、これは犠牲が余りにも大きく、世界で多くの人が死亡する。最終的に集団免疫を形成するためにはワクチンが必要で、これにより圧倒的多数の人の命の安全を保証しなければならない」と述べた。
「感染症はまだ続いている。これは多くの国にとって極めて大きな課題であるため、ワクチンの重要性が増している。これはさらに世界各国による大きな協力が必要で、大規模な接種にはおよそ1−2年の時間がかかる」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月21日