中国当局は3日、主に発展途上国の緊急なニーズに応えるために1000万回分の新型コロナウイルスワクチンを「COVAXファシリティ」に提供すると表明した。ワクチンをグローバルな公共財にすることを推進するため、中国は言ったことは実行する。
現在、中国政府が対外提供したコロナワクチンの第一陣は既にパキスタンに到着し、同時に13の発展途上国に対してワクチン援助を提供しつつある。次のステップとしては、それ以外の38の発展途上国へのワクチン援助が予定されている。この外、中国は自国の企業が国外の提携パートナーと共同でコロナワクチンの研究開発、生産を行うことを支援し、関連企業がコロナワクチンを緊急に必要とし、中国のコロナワクチンを認可し、既に自国内での中国コロナワクチン使用を承認している国へのワクチン輸出を支援している。
言ったことは必ず実行する。続々と海外に送り出されるワクチンには中国がグローバルパートナーへの誠意が込められている。
大まかな統計では、これまで既に40カ国余りが中国コロナワクチン輸入のニーズを申し出ている。インドネシア、トルコ、セーシェル、ヨルダンなどは国の指導者が率先して中国ワクチンを接種した。
中国ワクチンの安全性、有効性は既に立証済だ。ある先進国の企業が生産したコロナワクチンの保存条件がマイナス70度であるのに比べ、中国ワクチンの保存と輸送に必要な環境は2-8度であれば良いため、発展途上国がワクチンを入手できる可能性が大いに高まった。
一部の西側国家が買いだめ、割り込み、奪い合い、価格の押上げなどの「ワクチン・ナショナリズム」に没頭している中、世界保健機関(WHO)は「世界はまさにモラルの衰退という破滅的な危機に瀕している」と警告した。データによると、富裕な国々は既に全世界のコロナワクチンの半分以上を購入し、ある先進国では国が購入したワクチンが自国民に5回の接種が可能な量に上っているという。
発展途上国が公平にワクチンを入手できることは、全世界が感染症に打ち勝つための鍵であるとともに、グローバル経済回復の鍵でもある。この流行が世界のどこか一部の地域でも脅かし続けている限り、どこであっても正常が戻ることはない。小さなワクチンが大きな責任を負っている。「エゴイズム」を人類が感染症に打ち勝つための足かせにしてはならない。(CRI論説員)
「中国国際放送局日本語版」2021年2月6日