英国の学者であるジョン・ロス氏(中国語名・羅斯義)は先ほど「深セン衛視(深センテレビ)」記者のインタビューに応じた際に、西側諸国はもはや新疆・香港・西蔵(チベット)などに関するいわゆる「フェイクニュース」を作るだけでなく、さらには「フィクション」を作っていると述べた。米国人は2016年の大統領選ですでに深くその害を受けたが、今や西側諸国は同じような手段を用い中国と対抗している。
ロス氏は「これは西側社会による、世界のある実際の問題に対する乱暴な誇張を示している。また、ある事実を誇張するために重要問題への注意をそらす典型的なケースでもある」と述べた。また記者に対して「現在の最重要課題は協力で、共に感染症と戦い、共に世界経済の後退に対処し、共に気候変動に対応しなければならない。これらは人類社会が解消を必要としている問題であり、事実の捏造、デマのでっち上げに焦点を絞るべきではない」と何度も強調した。
ロス氏が「バイデン政権に現在、明確かつ一貫した対中政策がないことが分かる。なぜなら彼の取り組みがやや矛盾しているからだ」と指摘したことにも注意が必要だ。ロス氏はさらに、「まず現在、中国に強硬な姿勢の一部の当局者がバイデン政権の意思決定に加わっている。彼らは前政権が強調した対抗プランを継承しようとしている。その一方で、気候問題を非常に重視する多くの当局者もバイデン政権内におり、これについて中国側と協力を展開しようとしている。バイデン氏本人も今後どのように歩むかを考えているはずだ。彼の裏側には多くのさまざまな利益集団が存在する」と分析した。
バイデン政権が過去一定期間に渡り「競争」姿勢を中心とし、協力を求める声が中国への強硬な姿勢の中にほぼ埋もれてしまったことに警戒が必要だ。「バイデン政権はいつも『極度の競争』(extreme competition)を強調している。これは前政権がよく口にした『対抗』よりはいいが、なぜ極度を強調するのだろうか」ロス氏は、このような意思表示は遺憾だ。「限定的な競争は普遍的に存在し、この事実を認めないわけにはいかない。しかしバイデン政権はよく『極度の競争』を強調しており、その具体的な対中政策が見えず、米政府の誠意も見えない」とロス氏は述べた。
ロス氏はさらに、「本政権はトランプ政権と比べほんの少し前進したに過ぎない」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月9日