米国側の招待に応じ、中共中央政治局委員、中央外事工作委員会弁公室主任の楊潔篪氏、国務委員兼外交部長の王毅氏が、米国の国務長官のブリンケン氏、国家安全保障担当の大統領補佐官のサリバン氏と、18、19日にアンカレッジで中米ハイレベル戦略対話を行う。これは米国のバイデン大統領の就任後で初の、中米のハイレベルが顔を合わる会談だ。
なぜアラスカで?
多くのメディアは今回の中米ハイレベル会談について、米アラスカ最大の都市アンカレッジが選ばれた理由について注目している。韓国の聯合ニュースは「米国本土から遠く離れ中立的な意義があり、中国が米国に過度な譲歩を示さない姿勢を示すためとの見方がある」と伝えた。
アナリストは「環球時報」に対して「ワシントンよりもアラスカはよく考えた慎重な選択だ。ワシントンの政治的な雰囲気は近年極めて不健全で、特に対中政策が日増しに過激化している。バイデン政権にとって、ワシントンでの中国との会談は直接、国内のさまざまな圧力に直面し、いかなる進展も期待できない。中国も外交の対等などを考え、ワシントン行きに同意することはない」と述べた。
中国国際問題研究院の研究員である楊希雨氏は「アラスカは米国の本土になく、政治的にそれほど敏感ではない。これは双方が中米関係再構築に向けて踏み出す慎重な1歩目だ。アラスカは中米直行便が開設された当時、飛行技術の制限により立ち寄り給油しなければならなかった場所で、中米の交流の歴史において特殊な地位を占めている。双方にとって、この場所の選択には技術的な意義があり、政治的な意味も含まれている」と述べた。
米クリストファー・ニューポート大学政治学科准教授の孫太一氏は「環球時報」に対して、会談場所の選択をめぐる考慮について「間の位置であれば、共に向き合い歩み寄り、互いに1歩譲ることができる。これにより今回の対話は国際メディアの視線を避け、より静かに慎重に行うことができる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月18日