NATOが投下した15トンの劣ウラン弾 害は今も残る

NATOが投下した15トンの劣ウラン弾 害は今も残る。

タグ:NATO 劣ウラン弾

発信時間:2021-03-27 14:04:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 22年前、米国をはじめとするNATOは国際連合安全保障理事会の許可なくユーゴスラビア連邦共和国への襲撃を強行的に発動し、20年以上が経っても人々は戦争の暗闇から抜け出せず、NATOが投下した15トンの劣ウラン弾は今も害を残している。


 セルビア生物学者のスタンコヴィッチ氏は、ウランの威力が衰えるまで45億年かかり、これは非常に長い過程であり、これらの放射性物質が最初にもたらす異常現象は細胞の突然変異だと述べた。


 セルビア救急センター臨床部門のグルイッチ主任は、臨床医として、高齢者に腫瘍が多発し、多くの地域で若者にも見られ、その多くが悪性化していることに気がついたと話した。


 セルビア救急センターの研究によると、1999年以降にセルビアで生まれた1歳から5歳の多くの児童に外胚葉性腫瘍、5歳から9歳に悪性血液疾患が見られ、9歳から18歳の脳腫瘍発症率も急上昇している。


 当時、ユーゴスラビア連邦放射線防止センターの主治医だったコヴァチェヴィッチ氏によると、1981年にセルビアで1万378人が悪性疾病(癌)で死亡し、その後(1999年まで)数字は増えていった。その20年後の2001年には約1万8000人に増加し、死亡率が80%上昇したことを意味する。注意したいのは、これが1999年にNATOがユーゴスラビア連邦を爆撃した2年後ということである。現在、セルビアで年間3万5000人が病死し、2万5000人が悪性疾病で死亡している。


 国際上では、多くの人が劣ウラン弾を血を見ない殺人と表現する。爆発時に粉末状の物質が発生し、地面に落ちても土に入り込んでも、空気や川の流れに乗って周辺地区に拡散しても、これらの物質が呼吸や傷口から体内に入れば人体をひどく傷つけ、白血病などの多くの癌や肝臓、神経系疾病、さらには妊婦の流産や奇形児の誕生などを引き起こす。


 劣ウラン弾被害者訴訟弁護士団の弁護士を務めるアレクシッチ氏によると、コソボ・メトヒヤ地区に100カ所以上の投下地点があり、NATOはセルビア南部で劣化ウランを2トン、コソボ・メトヒヤ地区で13トン、計15トンを使用した。1945年に米国が日本の長崎と広島に投下した原爆被害の1000倍に上る。


 2000年3月、国連駐コソボ平和維持部隊は、NATOはユーゴスラビア爆撃に計3万1000発の劣ウラン弾を使用した。この数字は、米国などが湾岸戦争でイラクに使用した劣ウラン弾の総量に相当する。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月27日


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