カナダの歴史学者テイラー・ノックス氏はカナダ紙『ナショナルポスト』に掲載した文章の中で、カナダ国内の先住民問題に関する間違った見方を批判し、先住民に対するジェノサイドが存在することを指摘した。カナダの機関は何度も調査報告を発表し、カナダ国内のジェノサイド問題を明るみにしている。これらの見方は、ジェノサイドというカナダ社会内部に潜む「隠れた部分」を覆い隠せないことを示している。
ノックス氏は、カナダにジェノサイドが現れたのは、カナダ政府と一部の外国政府による後押しが大きく関係し、その根本的原因は根深い人種主義概念だと強調した。
2019年、カナダ先住民族女性・少女の殺害・行方不明に関する調査委員会(MMIWG)はトルドー首相に『カナダ先住民族女性の殺害・行方不明に関する調査報告』を提出し、約2000人の証言を録音し、カナダに先住民に対するジェノサイド問題が長期存在することを証明した。
1200ページにわたるこの調査報告は、1980~2015年に数千人の先住民族女性と少女が行方不明または殺害され、彼女たちは「カナダのジェノサイドの犠牲」であり、カナダの「改められない植民主義」を反映していると指摘した。
2019年6月、国連人権理事会のバチェレ高等弁務官は同調査報告をもとに、カナダ政府に先住民に対するジェノサイド問題を調査するよう促した。彼女は、報告は、カナダ政府の過去と現行の政策行為と一部事務における不作為は先住民に対するジェノサイドであり、国際法に触れることを示したと話した。
国連人権理事会高等弁務官事務所もカナダ政府に同調査報告の助言を実行し、カナダ全土の先住民の就職・住宅・教育・医療健康・安全保障などに存在する差別や不平等の解決に力を入れるよう求めた。
残念なことに、カナダ政府は国内のジェノサイド問題に対して反省の色を見せていない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年4月2日