世界保健機関(WHO)による新型コロナウイルス世界起源解明研究中国部分の報告書が、北京時間8日夜に発表された。それによると、華南海鮮市場が感染症の発生源ではないことが研究で明らかになった。華南海鮮市場の感染症の起源における働き、同市場へのウイルスの流入経路については、現時点では確かな結論を出せないという。
報告書によると、多くの早期感染者が華南海鮮市場関連だが、その他の市場関連の感染者も同じ程度おり、一部の感染者はどの市場とも関連していない。12月のより広範な市中感染は華南海鮮市場とは関連性がないとみられ、他に同市場と関連のない早期感染者が存在する。これは華南海鮮市場が感染源ではないということだ。
華南海鮮市場のサプライチェーンには、20カ国のコールドチェーン製品及び動物製品が含まれ、うち一部の国では2019年末までに新型コロナウイルス陽性検体が報告されていたか、新型コロナウイルスと近い関係のウイルスが発見されていた。市場で販売されていた一部の養殖野生動物製品が新型コロナウイルスに感染しやすいという証拠があるが、今回の研究で市場から採取された動物検体からはいずれも陽性反応が出なかった。コールドチェーン製品の検査は行われなかった。
報告書は、これらの研究結果は各ルートの感染の可能性を示したとし、これらのサプライチェーンを対象とした詳細な追跡及び検体の検査の必要性を強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月9日