新型コロナウイルスの起源解明問題で中国を中傷するため、米国の一部の政治家は最近、全力を尽くしている。米ブリンケン国務長官は28日にクウェートで、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長と会談し、中国に矛先を向けるいわゆる第2段階の起源解明を実施するようWHOに改めて要請した。米国はWHOを支配しウイルス起源解明の政治利用を試み、中国に「結論ありき」を仕掛けているが、この行為は無様だ。
今年3月末に発表された中国・WHO新型コロナウイルス起源解明共同研究報告書はすでに、新型コロナウイルスが実験室から漏洩した可能性はほぼないとはっきり指摘している。ところがこの広い代表性を持ち高度に専門的な報告書は米国から、悪意ある圧力を受け続けている。
WHO事務局は先ほど、いわゆる第2段階の起源解明計画の構想を打ち出したが、その重点は米国側の中国側への「結論ありき」の狙いと高度に一致している。科学界、さらには国際社会がこれに呆れ果てている。第73回世界保健総会の要求に背き、さらに第1段階の共同研究報告書から得られた結論と提案を無視している。
「ロシア・トゥデイ」はこのほどウェブサイトに掲載した記事の中で、WHOの首尾一貫した運営が不可能になっているが、これは米政府が押し付けた、より広範な地政学的要素の感染と破壊を受けていることを示していると指摘した。WHOの新型コロナウイルス起源解明研究国際専門家チームのメンバーであるピーター・ダザック氏は、中国はすでに新型コロナウイルスの「実験室漏洩説」の被害者になっていると表明した。
米国の政治家には、中国を中傷することで自国の感染対策の失敗の責任を隠すという目的がある。ところが政治的な操作の手法をいかに変えようとも、米政治家の「感染対策の無能」という事実を隠せない。米国では最近、感染状況が再び悪化し、毎日の感染者数、入院患者数、死者数などの感染状況の中心的な指標が反転上昇している。一部の米政治家は依然として世界各地をうろつき回り、好き放題に政治のウイルスをばらまき、世界共同の感染対策の大局を破壊している。ロシアのテレビ局はこのほどウェブサイトに掲載した論評の中で、「米国はすでに、危険なウイルスを世界を恐喝する手段にしている」と一言で言い当てた。
米政治家らの「政治のペテン」では中国を恐喝できない。中国側はすでに厳正に、ウイルス起源解明のいかなる活動計画も、真のウイルスを特定する計画でなく中国の中傷を試みる計画であるならば、独立した主権国である中国がこれを受け入れることはなく、受け入れることもできないと表明している。
国際社会もウイルス起源解明の政治利用に広く反対している。現在すでに60カ国弱がWHOに書簡を送り、第1段階の起源解明の研究成果を認め、起源解明を政治利用する企てに反対している。各国の政界要人、専門家、メディアは何度も、新型コロナウイルスと戦いウイルスの起源を解明するには、科学を根拠とする必要があると何度も強調している。
起源解明の問題について、必要なのは協力と真相であり、中傷とデマは必要ない。尊重しなければならないのは科学であり、政治の操作は必要ない。米政治家がどの場を借り、どんな手段を弄ぼうと、中国の発展と強大を妨げられず、その醜い真の姿をよりはっきり露呈するばかりだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月31日