王毅国務委員兼外交部長(外相)は12日、カンボジアのプラック・ソコン副首相兼外務国際協力大臣とプノンペンで会談した後、共同記者会見に臨んだ。
【記者】米ニューヨークのツインタワーがテロ攻撃で倒壊してから20年が経過した今もなお、テロリズムは世界の平和と発展にとって厳しい試練となっているが、中国は現在の国際的なテロ対策の状況をどう見るか。
【王部長】世界に衝撃を与えた9月11日の米同時多発テロから20年が経った。まず最初に、あの災禍で尊い命を失った方々に改めて深い哀悼の意を捧げる。
テロリズムは人類共通の敵であり、国境や人種を区別せず、善悪の別もない。いかなる形で現れるのであれ、いかなる時でも、いかなる場所でも、断固として打撃を与えなければならない。テロ対策に一貫性、個別対策と抜本的対策の兼備、国際社会の連携した努力が必要であることは、過去20年間の実践が証明している。選択的なテロ対策を行えば最終的にその結果が自らに戻ってくることになり、ダブルスタンダードは国際的に通用する道理と合致せず、特定の民族や宗教と結びつけることは差別や偏見を助長するだけだ。
今日の世界を見渡すと、テロリズムがまだ取り除かれておらず、新型コロナウイルスが依然として猛威を振るい、環境に対する気候変動の脅威が緊迫性を増し、麻薬密輸犯罪などが各国で蔓延し続けている。我々は世界的な試練の増加に直面しており、世界的な対処を早急に要している。国際社会は過去のどの時期にも増して同舟相救い、共に困難を克服することを必要としている。世界は「地球村」であり、人類は運命共同体だ。各国の団結と協力が最も必要な時に分断を鼓吹すれば歴史を逆行させ、対立を煽り立てれば時代の潮流に背き、「新冷戦」を宣伝すれば必ずこれまでと同じ間違いを繰り返すことになる。正しい選択とは、世界各国が手を携えて国連中心の国際体制を共に守り、真の多国間主義を共に実行し、様々な世界的試練に共に打ち勝ち、人類社会のより素晴らしい未来を切り開くことだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年9月13日