米国が「民主主義サミット」の開催を提案していることについて、ロシアのラブロフ外相はこのほど、「米国側は必然的に自ら認定する民主国家を招待するが、冷戦思考により国際社会を敵味方の陣営に区分するのがその実質だ」と述べた。これについて外交部の汪文斌報道官は19日の定例会見で、ラブロフ外相の発言は理にかなっていると述べ、次のように指摘した。
民主はスローガンではない。「民主」という光の輪を利用し自身のガバナンスにある問題を隠し、自国民の人種差別、社会の断裂、貧富の格差などの問題による重い犠牲を放任するべきではない。
民主はまた教義でもない。世界各国の歴史と文化、社会制度、発展段階の千差万別を無視し、民主をコカ・コーラにしようとするべきではない。ある国でその素を作り、全世界を同じ味にし、自国の民主の道を模索する各国の権利と自由を奪うべきではない。
民主はさらに覇権の看板ではない。民主の旗印を掲げ、価値観を他国に圧力をかけ地政学的戦略を推進するためのツールにし、世界で分裂と対抗を煽り、世界を危険な冷戦時代に戻すべきではない。
現在の世界が切に必要としているのはいわゆる「民主サミット」の開催ではなく、また「民主国家同盟」とやらの構築でもない。それは国連憲章を基礎とする国際関係の準則を守り、世界の協調と協力を強化し、手を携え感染症の猛威や気候変動などの世界的な課題に対応し、人類進歩の事業を共に推進することだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月21日