外交部の汪文斌報道官は21日の定例記者会見で、米国、英国、豪州高官の3者安全パートナーシップに関する態度表明について、「地域の関係各国や国際社会で疑問と反対の声があがる中、米英豪3カ国は3者安全パートナーシップについて弁解せざるを得なかったが、それは無力なもので、地域の関係各国や国際社会の関心事にまったく応えられていない」と指摘しました。
9月15日、米国主導のもとで、米国、英国、豪州は新たな3カ国安全保障パートナーシップ「AUKUS(オーカス)」が創設されました。報道によりますと、米英豪の高官は21日、豪州のAUKUSへの参加についてそれぞれ態度を表明しました。それによりますと、豪州は自国の潜水艦能力を発展させることが目的で、現在も将来的にも核兵器を使わないことを表明しました。また、AUKUSはASEANの地位を弱めることはなく、地域に対しても脅威にならないと指摘したということです。
これを受けて、汪報道官は「米英豪の原子力潜水艦協力は、濃縮度90%を超える武器レベルの高濃度ウランを豪州に譲渡することになり、深刻な核拡散の危険性があり、『核不拡散条約』(NPT)の目的と趣旨に違反する。それだけでなく、米国は豪州に核弾頭搭載可能な巡航ミサイルを輸出する予定である。これらの行為が地域の平和や安全に対する脅威となることは明らかである」と指摘しました。
汪報道官はまた、「3国が再び間違いを是正し、冷戦とゼロサム思考を捨て、小さな枠組み作りを止め、国際的な核不拡散システムを擁護し、地域や世界の平和と安定した発展を維持していくよう促していく」と述べました。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月23日