「中米関係」が注目を集めやすい話題であることは間違いない。北京香山フォーラム専門家テレビ会議でもそうで、ほぼすべての議題が中米という2大国を避けては通れなかった。出席した専門家は、中米関係の先行きに懸念を表し、かつ中米双方は危機管理を強化し衝突を回避すべきとの見方を示した。
北京香山フォーラムは2006年創設で、これまで9回開催されてきた。国際的に大きな影響力を持つ、ハイエンド防衛・安全対話プラットフォームである同フォーラムは、アジア太平洋地域の安全対話及び相互信頼協力の促進に対して積極的な力を発揮しており、広く注目されている。
フォーラムの期間中、国内外の専門家は中米の先行きに何度も懸念を表し、双方は危機管理を強化すべきと提案した。解放軍軍事科学院の曹延中研究員はこれについて次のように述べた。
統計によると、米国の軍艦と軍機は今年に入り中国の島礁及び沿岸部を2000回弱偵察している。この高頻度の接近偵察は中国の主権の安全を脅かし、地域の緊張情勢を激化させる。必然的に中国側の断固たる反対を引き起こし、偶発的な武力衝突のリスク拡大も不可避だ。中米両軍関係は両国関係の重要な面で、両国関係が対抗に陥れば必然的に両軍関係の発展に影響を及ぼす。中米両軍の戦略的意思疎通及び各分野の協力も正常に展開できなくなる。これは当然ながら2大国の軍隊の正常な状態ではない。米国側が中国に対する高頻度の接近偵察を即刻停止し、偶発的な武力衝突の可能性を引き下げることが喫緊の課題だ。より深いレベルで見ると、双方の戦略的意思疎通を強化するべきだ。米国側は中国を脅威とする間違った戦略的な判断を捨て、中国の戦略的位置づけを根本的に調整するべきだ。作業及び技術レベルでは、主に重大軍事行動相互報告、海空遭遇安全行為規則などのメカニズムをしっかり運用すべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月27日