習近平国家主席は29日、英国のジョンソン首相と電話会談しました。
習主席は会談で、「新型コロナウイルス感染症の流行が世界規模で起伏を繰り返している中で、世界経済の回復は厳しい状況にある。中英関係にはチャンスと試練が共存している」と述べた上で、「来年は中英両国が大使級外交関係樹立50周年だ。両国はチャンスを捕えつつ試練に対応し、共に努力しながら中英関係を正しい道に沿って安定して進めていかねばならない」と述べました。
習主席はさらに、「中英関係の発展にとっては相互信頼が基盤だ。認識することが前提であり、鍵となるのは相違点の適切な取扱いだ」と強調しました。習主席はまた「中国は戦略的な高みと長期的な見地から中英関係を扱っていく。英国が事実を尊重して、中国の発展の道と制度を全面的かつ客観的な態度で扱うことを望んでいる」と述べ、北京冬季五輪・パラリンピックを契機に、スポーツや人的・文化交流を促し、真の多国間主義を実践していくよう呼びかけました。
習主席はまた、「中国は、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の議長国としての英国が役割を果たすことを支持し、『共通だが差異ある責任』の原則を堅持しながら、各国が壮大な志を、誠を込めた行動力に転化することを望んでいる」と強調しました。
ジョンソン首相は中国との関係を「非常に重視している」と強調した上で、習主席の英中関係に関する見方に賛意を示しました。さらに英国と中国について、全世界の公衆衛生事業や世界経済の回復、イランの核問題、テロ撲滅などの多くの課題において、共通の認識と共通の利益を持っており、双方は率直な話し合いと友好協力を拡大する必要があるとの見解を示しました。
ジョンソン首相はさらに、英国は中国と経済貿易、教育、クリーンエネルギーなどにおける協力を深めることを望んでおり、中国企業の対英投資を歓迎し中国企業に開放的なビジネス環境を提供していきたいと述べ、このほど中国の雲南省昆明で開かれた国連の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)第一段階の会議が成功裏に終了したことに祝意を伝え、世界規模の気候変動や生物多様性保護の問題について中国側と緊密に意思疎通をすることに期待を示しました。(Lin、鈴木)
「中国国際放送局日本語部」より 2021年10月30日