第2回テロ対策国際シンポジウムが22日、オンラインとオフラインを組み合わせた形で開催され、中国の呉江浩外交部長助理(外務次官補)が開幕式で基調演説を行った。中国新聞社が伝えた。
呉氏は「2021年を見渡すと、世界のテロ対策情勢は大きな変動を経験し、国際テロ活動は新たな復活期に入った。アフガニスタン情勢は複雑に推移し、『イスラム国』、アルカイダ、『東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)』などテロ組織が地域情勢の混乱を利用して勢力を拡大し、その思想を浸透させ、動乱を起こしている。自らの政治的利益のため、『東トルキスタン・イスラム運動』を美化し、テロというレッテルを剥がそうと企てる国もある。各国が『東トルキスタン・イスラム運動』の本質は暴力テロであることを十分に認識して、中国と共に引き続き断固たる打撃を与えていくことを望む。また、テロ対策を政治化・道具化して、国際社会によるテロ対策と脱過激化の正当な措置にいわれなき非難を加え、さらにはテロ勢力を利用して地政学的利益を図る国もある。そのようなことをしていると、そのうち『ブーメラン』効果で自分に跳ね返ってくることを、深く銘記するべきだ」と表明。
さらに、「中国は、国際社会が団結を強化し、連携してテロリズムに打撃を与えることを主張する」として、(1)運命共同体意識の確立(2)国連の中心的役割の強調(3)途上国のキャパシティ・ビルディングの強化(4)個別対策と抜本対策を兼ね備える原則の堅持(5)テロリズムの新たな脅威や新たな思想傾向の抑止の5点を挙げた。
出席者らは「テロリズムは全人類共通の敵であり、世界の平和と安全に対する重大な脅威だ。アフガン情勢の変動によって、地域及び国際的なテロ対策情勢は変数を増した。テロ勢力によるネットや新興技術の悪用の問題が日増しに際立ってきている。中国はテロ対策と脱過激化において積極的な成果を挙げ、テロ対策の国際協力の正しい方向性をリードする重要なパワーとなりつつある。国際社会はテロ対策で国際協力を深め続け、世界のテロ対策事業の最終的勝利を連携して勝ち取るべきだ」との認識を示した。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年12月24日