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japanese.china.org.cn |10. 01. 2022 |
米議会議事堂襲撃事件から1年②対立が激化
米国の党と党の争いが近年日増しに先鋭化し、人々の対立ムードがさらに激化している。襲撃事件は、米国社会の上下の断裂のかつてない深まりを示した。この二極化と断裂は1年後に解消されなかったばかりか、むしろより危険な流れに向かっている。「否決政治」がはびこり、さらには国家運営を苦境に陥れている。
この1年で民主党が提出した警務改革、選挙法改革、銃規制、経済支出計画などの重要法案は、共和党から支持を得られなかった。これらの法案は民主党が支配する下院で、党が把握する票によりかろうじて可決されたが、両党が各50議席を占める上院を通過できず、膠着状態に陥ることが多かった。
アイルランド放送協会は、「バイデン大統領が団結と両党の協力を呼びかけているが、議会はこれまで以上に分裂している」と指摘した。
アナリストは、「かつて議会の立法の膠着は主に、両党の議員の価値観の差、もしくは外部の特殊な利益集団の遊説と圧力によるものだったが、今や盲目的な党の対立になっている。これは立法手続きのより大きな脅威だ」との見方を示した。
資料写真:2021年1月6日に撮影されたテレビ画面、米ワシントンの米議会議事堂内の職員が乱入者に対応。新華社記者・劉傑撮影
両党のキャピトル・ヒルにおける激しい対抗は、人々の政治に対する見方にも影響を及ぼし、民意の対立を激化させた。例えば民主党を支持する多くの有権者は、共和党がトランプ氏の支配する政党に成り下がったと見ている。その一方で共和党を支持する多くの有権者は、バイデン政権が全力で共和党を攻撃し、自分たちの民主党への反感を深めたと感じている。
米ヴァンダービルト大学のロバート・タリス教授は3日、文章の中で「政治家同士の対立のエスカレートは支持する党の異なる民衆の隔たりを深め、二極化させた。政治的見解の異なる人同士の相互妥協が困難になった」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年1月10日