王毅国務委員兼外交部長は7日の記者会見で、アメリカの「インド太平洋戦略」について、「事実上グループ政治の代名詞となりつつある。アメリカ側は地域協力を隠れ蓑にし、地政学的ゲームを遊んでいる。多国間主義の回復を声高に宣言しながらも、閉鎖的かつ排他的なグループを結成している。国際ルールを守ろうと言いながらも自国優先のルールを作ろうとしている」としました。
王外交部長はまた、「『ファイブアイズ』の強化から、『QUAD』の押し売り、三カ国安全パートナーシップの寄せ集め、両国軍事同盟の締め付けまで、アメリカはアジア太平洋地域で『五四三二』という集団の中の集団を作り、中国を封じ込めようとする間違ったシグナルを発信した。それに伴って訪れるのは、決して福音などではなく、地域の平和と安定をかき乱す災いである」としたうえで、「『インド太平洋戦略』はアジア太平洋に『NATO』を作ることを最終目標としている。これはアメリカ主導の覇権体系を後押しし、ASEANを中心とした地域協力枠組みに衝撃を与え、地域諸国の全体的かつ長期的な利益を損なう。こうした逆流は地域諸国の平和を求め、発展を目ざし、協力を促進し、ウィンウィンを実現するという願いに反しており、いずれ行き詰まることは必定だ」と述べ、「アジア太平洋地域は協力と発展の地である。地政学的政治の戦場ではない」と指摘しました。
王外交部長はさらに、「中国は終始、アジア太平洋に根付き、アジア太平洋を建設し、アジア太平洋に幸福をもたらす。我々は地域の現状にふさわしい、各側の需要を満たせるようなイニシアティブは歓迎するが、地域的争いや陣営の対立を煽るような主張には断固として反対する」と明らかにし、「中国は各国と共に、白と黒を見分け、正しい道を堅持し、『インド太平洋』という対抗のために存在する『小さなサークル』を拒み、アジア太平洋協力の『大舞台』を築き、手を携えてアジア太平洋運命共同体へまい進しようとしている」と述べました。
「中国国際放送局日本語版」2022年3月7日