中国の王毅国務委員兼外交部長(外相)は13日、ギリシャのデンディアス外相と電話会談を行った。
王部長は「中国とギリシャの国交樹立から今年で50年になる。中国はギリシャと国交樹立50周年を契機に、両国関係の今後の発展の青写真を描き、交通、エネルギー、観光、インフラ、グリーン・デジタル経済など各分野で実務協力を積極的に拡大し、両国の互恵協力の新たな展望を切り開くことを望んでいる。双方は引き続き異なる文明間の交流と相互参考を提唱し、平和・発展・公正・正義・民主・自由という人類共通の価値観を発揚し、世界の平和と発展にさらなる貢献を果たしていく必要がある」と指摘した。
デンディアス外相は「ギリシャは『一つの中国』政策を揺るぎなく遂行しており、中国と協力してギリシャ・中国国交樹立50周年祝賀行事を成功させ、両国間の経済・貿易関係を強化し、観光や文化などの分野で協力をさらに深め、両国関係を新たな高みへと押し上げることを期待している」と表明した。
両氏は、ウクライナ問題について意見交換。
王部長は「ウクライナ問題に対するギリシャを含む欧州諸国の懸念を、中国は十分に理解している。中国も同様に、早期停戦と平和の回復を期待している。もし紛争が長期化し、拡大すれば、欧州の利益はさらに大きく損なわれることになるだろう。欧州が賢明な選択と冷静な決定を行い、事態が収拾不能な段階にまで進行するのを回避することを望む。欧州の安全保障は、やはり欧州人自身の手中に掌握されるべきだ。中国は引き続き和平交渉を促進し、政治的解決に資するあらゆる努力を支持していく」と表明。
「現在の情勢の下、新たな冷戦の再来を警戒し、この機を利用した世界的な陣営間対立の扇動に反対する必要がある。各国は、共通、総合、協調的、持続可能な安全保障という考えを堅持し、真の多国間主義を堅持し、欧州の長期的平和・安定の実現に向けた的確な道を探るとともに、世界の恒久的な平和と発展も促進するべきだ。中国は、一部の勢力がウクライナ危機を理由に、NATOのアジア太平洋地域へのさらなる拡大を鼓吹することに反対する。『アジア太平洋版NATO』構築の試みは、地域の安全保障を深刻に損なうだけである」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年5月16日