中日国交正常化から今年で50年になる。この重要な歴史的節目において、中日両国はいかにして両国関係の正負両面の経験から学び、新しい時代の要請にふさわしい中日関係の構築を推進し、より良く未来に向かうべきかが、各方面から注目されている。中国社会科学院日本研究所の楊伯江所長は、中日両国がいかにして初心に立ち返り、未来に向かい、向き合って進み、次の50年間の中日関係をより成熟し、安定した、健全で強靭なものにするべきかについて語った。中国新聞網が伝えた。
「未来を前に、中日両国はいかにして『歴史を鑑にし』、両国関係発展の正しい方向をよりはっきりと把握し、新しい時代の要請にふさわしい中日関係を構築するべきか」との記者の質問に対し、楊所長は「中日は地理的に近く、文化的に通じ合い、両国関係には長い歴史があり、豊かで、またことのほか複雑な意味を持つ。新しい時代の要請にふさわしい中日関係を構築するには、中日関係そのものの特徴を把握しなければならず、新しい時代の特徴をしっかりと押さえる必要もある」と指摘。
「時代の特徴をまとめると、世界と中国という2つのレベルに体現される。世界を見ると、百年間なかった大きな変動の中にある。中国を見ると、中国の特色ある社会主義の新時代が、中国の発展の新たな歴史的位置づけとなっている。いわゆる『新しい時代の要請にふさわしい』とは、中日双方が自国の真の長期的利益と根本的利益に立ち、地域と世界に幸福をもたらすという観点から、引き続き『小異を残して大同につく』という原則的精神に基づき、相互間の摩擦や溝の処理を含めて両国関係を発展させる必要があることを意味する」とした。
また「『引っ越すことのできない隣国』である中国と日本は、2000年余りの長きに及ぶ交流の中で必然的に両面の結果を生んできた。1つには、両国間においては大は社会、小は個人のレベルで、複雑に入り組んだ結びつきがあり、多くの成果や経験がすでに積み重ねられてきた。もう1つには、様々な溝や対立は避けられない。200近くある世界の国々に目を向けると、隣国間に問題が存在することは珍しい事ではなく、よくある事であり、どのような思考とアプローチで問題を解決するかが肝要だ。1972年以来の中日間の4つの基本文書がいずれも、双方が互いに脅威とならないことを強調し、平和・友好・協力が常に双方がしっかりと押さえるべき正しい方向性であったことに目を向けるべきだ。中日間の4つの基本文書と一連の重要な共通認識は、様々な摩擦や溝の処理における根本的準拠であり、中日関係の安定した持続的な発展を確保する根本的保障でもある」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年9月21日