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japanese.china.org.cn |27. 06. 2023

米国の麻薬濫用 ②火に油を注ぐ政治家

タグ: 麻薬濫用 米国 大麻
中国網日本語版  |  2023-06-27

 CDCによると、麻薬過剰摂取は米国人の主な死因になっており、平均寿命を短くしている。英医学誌「ランセット」は報告書の中で、米国が新たな措置を講じなければ、2020−29年の間に約122万人の米国人がオピオイドの過剰摂取で死亡すると予想した。

 ワシントン大学医学部のTheodore Cicero教授(精神病学)は、「米国の麻薬乱用には終わりがない」とため息を漏らした。

 問題はこれほど深刻だが、米国の政治家の「操作」には疑問を禁じえない。彼らは麻薬の氾濫を抑えようとしているのだろうか、それとも火に油を注ごうとしているのだろうか。例えば大麻は中毒性がある、「麻薬及び向精神薬の不正取引条約」の規制対象となっている麻酔薬であるが、一部の米国の政治家は大麻合法化を促している。「娯楽目的」の大麻使用は現在、米国の23州及びワシントンDCで認められている。米下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ氏と共和党下院議員のデーブ・ジョイス氏は今年4月に法案を提出し、連邦レベルでの成人の大麻使用の合法化を試みた。

 ニューヨークのデブラシオ市長(当時)の支持を受け、2021年11月に全米初の「ドラッグ過剰摂取予防センター」がニューヨークでオープンした。麻薬摂取者に清潔な注射器と監督サービスを提供することで、麻薬過剰摂取による死亡を減らすことを目的とした。その後、ニューメキシコ州やネバダ州なども同様の施設の設立を検討している。しかし一部の専門家は、このやり方は麻薬摂取を間接的に奨励し、かえって害を大きくすると見ている。

 米薬物管理政策局のマイケル・ボッティチェリ元局長によると、局長就任中に米政府の麻薬・薬物乱用を制限する政策が「科学にも証拠にも基づかないもの」であり、これが深刻な結果をもたらしたことに気づいたという。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月27日