四合院の「四」の字は、東西南北の四面を表している。「合」は取り囲むという意味で、四合院は四つの面に家屋があり、あるいは四つの面が壁に囲まれた家屋のこと。構造は封建時代の宗法や礼儀、道徳観の影響から、南北を中軸線にして家屋と庭が対照的に並んでいる。四合院とは一つの総称であって、建築面積の大小や異なる方角に組み合わせることで大四合院とか、小四合院、三合院に区分される。
外に通じているのは門だけで、一般に窓はない。あっても、南向
今日、時代は進んで、北京も大きく変貌した。街の様子は一新し、昔の胡同の多くは道幅が広くなり、アスファルトになって平坦になり、通りの両側には高層ビルが建ち並んでいる。古い四合院はますます少なくなり、ますます荒れ果てて使われなくなってしまった。住人たちはほとんどが早く高層アパートに移り住みたいと願っている。だが、林立する高層アパートを目にすると、北京情緒に富んだ古い四合院をまた思い起こすのだ。市政府は昔の北京の特徴と人々の生活の情調を残そうと、都市計画の策定で一部の胡同や四合院を残すことに配慮している。大規模な開発・拡張工事で幸いにも残された四合院には、「北京市文物保護単位(文化財)」と記された看板が掛けられている。
「チャイナネット」 2007年6月