世界観光都市市長フォーラムが、10日、中国中部の都市、河南省鄭州市で開かれた。アメリカ、ドイツ、インド、中国など35カ国の200余りの観光都市の市長が出席した。期間中、各国の市長は、観光業の発展理念について話し合い、世界中で当たり前のものとなった情報の共有と協力のメカニズムを作り上げ、観光の共同発展を促すよう呼びかけた。
世界観光都市市長フォーラムのテーマは、『観光と都市発展のチャンスと課題』である。参加者たちは、中国観光の現状や、都市観光の発展理念、観光業の直面するチャンスと課題について、それぞれスピーチを行った。国連世界観光機関のリプマン事務局長は、「北京オリンピックを前にしてこのフォーラムを行うことは、観光都市の先進的な発展の理念を分かち合う上でにプラスとなる」と語り、次のように述べた。
「北京首都空港の第3ターミナルを経由してここに来た。中国が、オリンピックのために、特にインフラの面で、十分な準備をしていることが分かった。中国は、すでに世界観光市場で重要な地位を占めている。他の国との交流や協力によって、中国観光業はより発展できる」
また、リプマン事務局長は、「北京オリンピックと上海万博により、中国の観光業は引き続き発展していくだろう」と述べ、2015年には中国は世界1の観光客が訪れる国となり、世界で4番目に観光客が出国する国になるという世界観光機関の予測を語った。
会議では、多くの市長が、気候変動による都市への影響にふれた。オーストラリアシドニーのプリ副市長は、「グローバル化が進むにつれて、各都市で国際イベントがより多く開催されるようになる。大規模な環境汚染をいかに防ぐかについて中国政府はより一層注意を払うべきだ」と助言し、次のように語った。
「シドニーは、毎年多くの大型イベントを開催している。環境汚染を防ぐため、シドニーは長期的な戦略を作った。シドニーは、都市として美しいばかりではなく、生活にやさしい街づくりをしたい。中国の都市も、このようであってほしい」
中国観光局の邵叙偉局長は、「このようなフォーラムは、全世界の観光業の発展にプラスとなる」と語った上、次のように述べた。
「国や都市の人文や自然の特色などを尊重するとともに、観光資源と観光市場の実情に基づき、エネルギーを節約し持続可能な発展の方法をさぐるべきだ」
会議の参加者たちは、全世界で当然のものとなった情報や協力の交流メカニズムを作りあげ、世界各都市の観光業の発展を促すよう呼びかけた。会議後、参加者は、観光業と都市発展のバランスを目指す『鄭州宣言』に調印した。
「中国国際放送局 日本語部」より2008年4月11日