中国・朝鮮・ロシアの辺疆に通じ、「東北で最も美しい高速鉄道」と呼ばれる長春市と琿春市を結ぶ高速鉄道が、9月20日、正式に開通した。全線の運転時間は3時間5分。これは中国高速鉄道網の最東端に位置する。
同鉄道を走る高速列車は一路山間部を通過し、わずか3時間5分で中国最東端の辺疆の都市・琿春市に到着する。これは中国の地図の、鶏のくちばしの尖った部分だ。これは吉林省から東北アジアの朝鮮やロシアに入るための重要なルートであり、中国が陸路から日本海に入るための重要なルートでもあり、重要な戦略的意義を持つ。吉林省は将来的に琿春市とウラジオストクを結ぶ高速鉄道、琿春市と韓国・釜山を結ぶ水陸通し路線の開通を計画している。将来的にロシア極東のザルビノ港から、吉林省を経由し内蒙古からロシア・欧州に向かえるようになる。これは東北地区のシルクロード経済ベルト建設の重要な一部となる。
同鉄道は東北地区の高速旅客輸送網の重要な一部だ。同鉄道は既存の長吉都市間鉄道、哈大旅客専用線、瀋丹旅客専用線などと共に、東北地区の鉄道高速旅客輸送網を構築している。
この中国・ロシア・朝鮮の辺疆に通じる鉄道は、「東北で最も美しい高速鉄道」とも呼ばれている。列車は松花湖、長白山、蛟河紅葉谷などの有名な観光スポットを通過する。冬は吉林市で樹氷や雪遊びを楽しみ、秋は長白山の紅葉が楽しめる。延吉市は中国最大の朝鮮族が集まる都市で、朝鮮料理を楽しみ、鼓の音を聞き、朝鮮族の風情を体験できる。終点の琿春市は中国・ロシア・朝鮮の国境が交わる地帯で、鳥や犬の鳴き声が3カ国に聞こえると言われるほどだ。現在すでに中国・ロシア・朝鮮の国を跨ぐツアーが提供されている。中国の琿春市から出発し、ロシアのクラスキノに入り、通関後に車で76キロ移動すると、ロシア辺疆の沿海地方に位置するハサンに到着する。そこからさらに車に乗り、ロシア沿海地方の中心都市のウラジオストクに行くことができる。翌日はウラジオストクからハサンに戻り、国際列車で朝鮮の羅先市に入り、最後に吉林省の琿春市に戻る。また中朝の国境を跨ぐマイカーの旅も可能だ。琿春市の圏河口岸から出発し、羅先市に向かう。またマウンテンバイクによる中朝の国境を跨ぐ旅も楽しめる。琿春市の圏河口岸から出発し朝鮮の元汀に入り、図們江沿いを自転車で走る。朝鮮の豆満江、西藩浦、戦勝台、親善閣などを経由し、翌日中国に戻る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月21日